【スリー・ビルボード】3つの看板と葛藤。

娘を惨殺された母の悲しみと怒りがこめられた3枚の巨大な広告。それは小さな町の住人の怒りを掻き立てる。そしてそれぞれの正義へと向かわせる。アカデミー賞主演女優賞、助演男優賞受賞作品。

カモコです(^▽^)o

今年のアカデミー賞の話題作スリー・ビルボード

最近ようやく見ることができました。

2018年のアカデミー賞では、作品賞、脚本賞など6部門で7つノミネートされました。

結果、主演女優賞(フランシス・マクドーマンド)、助演男優賞(サム・ロックウェル)を獲得しました!

初めてポスターや予告を見た時は、てっきりサスペンス映画だと思ったのですが、”ブラック・コメディ”とのことだったので、一体どんな映画だろうと期待していました。

まずは映画をご紹介します(^o^)

『スリー・ビルボード』

アメリカはミズーリ州の田舎町エビング。さびれた道路に立ち並ぶ、忘れ去られた3枚の広告看板に、ある日突然メッセージが現れる。──それは、7カ月前に娘を殺されたミルドレッド・ヘイズ(フランシス・マクドーマンド)が、一向に進展しない捜査に腹を立て、エビング広告社のレッド・ウェルビー(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)と1年間の契約を交わして出した広告だった。
自宅で妻と二人の幼い娘と、夕食を囲んでいたウィロビー(ウディ・ハレルソン)は、看板を見つけたディクソン巡査(サム・ロックウェル)から報せを受ける。

「スリー・ビルボード」公式サイト

基本情報

●原題:Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
●監督:マーティン・マクドナー
●ジャンル:ドラマ
●上映時間:153分
●製作国:アメリカ
●アメリカ公開日:2017年11月10日
●日本公開日:2018年2月1日

登場人物

『スリービルボード』のキャストは全員が個性派の演技派ぞろい!!

◆ミルドレッド・ヘイズ(フランシス・マクドーマンド)

© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

警察署長への批判を広告したことで、町中を巻き込む騒動を引き起こしてしまう

娘がレイプされたうえに焼き殺されるという、悲しい経験をしたミルドレッド。抱えきれない悲しみと犯人への怒りから署長を非難して警察を煽ろうとします。

フランシス・マクドーマンドは、ミルドレッド役で、アカデミー賞主演女優賞を獲得しました!
マクドナー監督はマクドーマンドを念頭に置いてこの映画の構想を練ったとか。しかし、マクドーマンドはオファーされた時に年齢が合わないと一度断ったそうです。確かにあのくらいの息子と娘の母としてはちょっと年取ってるかな、と思えなくもないですが、特に違和感はありませんでした。
個性的な役を得意とするマクドーマンドにピッタリだったと思います(^o^)

◆ビル・ウィロビー(ウッディ・ハレルソン)

© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

ミルドレッドに批判される警察署長、ウィロビー

ウィロビーは、彼なりに犯人逮捕のため動いていますが、証拠が見つからず、捜査に行き詰まっています。

ウッディ・ハレルソンは、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされましたが、惜しくも受賞は逃しました(>_<)ウッディは、若い頃はワルい男(悪人でなくて)の役が多かったように思いますが、最近は落ち着いた大人の役が増えてきましたね。

◆ジェイソン・ディクソン(サム・ロックウェル)

© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

尊敬するウィロビー署長がミルドレッドに批判されたことに怒りまくる

ディクソンは、短気で、ムカッとするとやり過ぎてしまう…

本当は、正義感もあるし、思いやりもある男で、署長はそれを見抜いています。

サム・ロックウェルは、ディクソン役で、ゴールデン・グローブ賞助演男優賞を獲得、そして、アカデミー賞助演男優賞も獲得しました!!受賞は当然の演技です!すばらしい!!

◆チャーリー(ジョン・ホークス)

© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

19歳の若いガールフレンドがいる、ミルドレッドの元夫

ジョン・ホークス、見たことある人だと思ったら『エベレスト3D』や『ウィンターズ・ボーン』に出てた人ですね。チャーリー役、とっても存在感ありました!

◆ジェームズ(ピーター・ディンクレイジ)

© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

ミルドレッドを助けるカーディーラー

ピーター・ディンクレイジは、『ゲーム・オブ・スローンズ』のメインキャラクターで、高い評価を得ているようですね。(連続ドラマとファンタジーが苦手なので見てませんが)『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の出演で、人気度急上昇中です!

◆アン・ウィロビー(アビー・コーニッシュ)

© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

ウィロビー保安官の妻

アビー・コーニッシュ、きれいな女優さんですね(^-^)『ジオストーム』にも出てます!




注目のフレッシュな俳優たち

『スリー・ビルボード』には、今後の活躍が期待できる、若手俳優が3人も出演してます!

◆ロビー・ヘイズ(ルーカス・ヘッジズ)

© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

母の過激な行動のせいで人々から嫌がらせを受ける息子

『マンチェスター・バイ・ザ・シー』で、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされたルーカスくん。アカデミー賞ノミネート作品の『Lady Bird』にも出演しています。

◆アンジェラ・ヘイズ(キャスリン・ニュートン)

レイプされたうえに焼き殺された、ミルドレッドの娘

キャスリン・ニュートンは、今大注目の若手女優。彼女も『Lady Bird』に出演しています。そして、2019年公開予定の、ライアン・レイノルズ&渡辺謙出演『Detective Pikachu(ピカチュウ)』にも出ます!

◆ペネロープ(サマラ・ウィーヴィング)

ミルドレッドの元夫、チャーリーの19歳のガールフレンド

サマラ・ウィーヴィングは、オーストラリア出身の若手女優です。NETFLIXオリジナル映画の『ザ・ベビーシッター』に主演しています。個人的に注目している、お気に入りの女優さんです(^-^)
【ザ・ベビーシッター】NETFLIXオリジナル 爆笑のブラック・ホラー・コメディ!
誰からも羨ましがられるほど美人で優しいベビーシッターのビーと過ごすコールくん。でも、ビーにはとんでもない秘密があったんです…カモコです(^▽^)o ひさしぶりに笑った・・(*≧m≦*)予...

※ここから下に少しネタバレあります。後半のストーリーやラストには触れていません

『スリー・ビルボード』発想の原点

(写真、左がマクドナー監督)

マクドナー監督は、Rolling Stoneのインタビューで、『スリー・ビルボード』の原点について語っています。

(前略)And it was during one of those Greyhound rides, he says, that, driving through a rural town down South, he spied the billboards.(中略)”But what stuck with me,” he continues, “was the rage. It was so angry.”

Rolling Stone: Signs of the Times: Inside ‘Three Billboards Outside Ebbing, Missouri’

イギリスとアイルランドの国籍を持つマクドナー監督。90年代後半にアメリカを訪れた際に、アメリカをよく知るために、バスや列車で移動したそうです。

ある時、長距離バスの窓から、田舎町に複数のビルボードが立ち並んでいる様子を目にし、そのビルボードから大きな怒りを感じたそうです。

はっきりと覚えていないそうですが、2枚のビルボードに、「なぜこの事件は解決していないのか?」などと、何かの未解決事件について書かれていたそうで、それがこの映画の発想の原点になったと話しています。

この発想が成功しました!

3枚の看板と人々

3枚の大きな看板が発する強烈なメッセージは、

良くも悪くも人々を刺激し、

良くも悪くも人に行動を起こさせる。

© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

事件や事故は、本人や家族にとっては、一生引きずるほどの残酷な傷となりますが、悲しいことに他人は事件や事故を忘れてしまいます。

事件や事故にあった人を愛する人たちは、犯人や事実を突きとめたいという思いと同時に、愛する者を忘れて欲しくないと願います。

『スリー・ビルボード』は、ブラック・コメディではあり、随所でクスクスと笑えますが、時折、娘を惨殺されたミルドレッドの悲しい思いが突き付けられます。

犯人を捕まえたいというミルドレッドの気持ちを突き動かすのは、娘が犯人に惨殺されたからばかりではありません。

自分がとった、娘への最後の態度への、深い後悔から強い怒りが沸き上がるのでしょう。

キャラクターが人としての魅力にあふれている

殺されたアンジェラも、息子(兄)も、そして母のミルドレッドも、口が悪すぎて、序盤はウンザリしました。(字幕ではそんなにひどいことは言ってないんですが…オリジナルのセリフは最低レベルの罵り合い…)

人格者の署長も、まだ小さな娘の前での言葉が悪くて、さらにウンザリ…

前半で見るの止めようかなと思ったくらいです。

(私は口の悪いキャラクターが出る映画は大好きです。でも、この映画のキャラクターたちは一般人なので…かなり引きました(-_-;))

しかし、中盤からキャラクターの魅力と、皮肉の効いたストーリー展開に引き込まれ、終盤ではすっかり魅了されていました。

序盤の口の悪い会話は計算だったのでしょうか(;゚Д゚)!?

© 2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

口さがない登場人物たちが、短気な暴力、身勝手な行動、無責任な言動を繰り返すなか、それぞれが、愛情、思いやり、強い意志、信念、悲しみ、憤り、後悔など、人間的な感情を滲ませます。

人間の欠点と失敗の物語に、人間の持つ優しさや良心を織り交ぜてみせてくれます。

そして、人が人を赦すことをさりげなく表現しています。

うまくできた映画です。

普通の映画では物足りない人向きです(^o^)

『セブン・サイコパス』もおもしろい

『スリー・ビルボード』が気に入ったら、マクドナー監督の

セブン・サイコパス』を見なきゃ、ですね!

ウッディ・ハレルソンも、サム・ロックウェルも出てます!

この映画もかなりぶっ飛んでます(笑)

ネットフリックスでも見れますよ(*^▽^*)

コメント

  1. Emi より:

    こんばんは。

    女優さんって、どんな役でもこなすタイプの人と個性的で役を選ぶタイプの人がいますよね。フランシス・マクドーマンドさん、初めて見る女優さんですがkamokoさんがおっしゃる通り個性的な感じがしますね(^v^)

    • kamoko より:

      フランシス・マクドーマンドは「ファーゴ」という映画で、アカデミー賞主演女優賞を受賞しています。
      今年も受賞の可能性が高いです。
      彼女のように、人間としての魅力にあふれ、演技力のある女優は数少ないです。

  2. ウッディ・ハレルソン好きなんですよね~観たい!!
    公開前のこういう記事は当たるかも?この映画がヒットしたら来るかもですね(^^♪
    ロッテントマトの評価もめちゃ高いし期待しましょう(゚д゚)!

    • kamoko より:

      最初は、アカデミー賞ノミネート関連の記事にしようと思ってたんですが、「スリー・ビルボード」は好きな俳優だらけなので、こちらを優先しました(^-^)
      特に、サマラ・ウィーヴィング。「ザ・ベビーシッター」を見てから、彼女のファンです!まだまだ日本では無名のサマラを紹介したかったので、「スリー・ビルボード」を記事にしました(*^▽^*)

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