【アナイアレイション全滅領域】シマー*受容と排除:ラスト考察

Netflix SF/ファンタジー

【ネタバレ感想:アナイアレイションー全滅領域ー】ナタリー・ポートマン主演のSF映画。ネットフリックス配信。あらすじ、登場人物、キャスト紹介とネタバレあり感想&考察。

 

カモコです(^▽^)o

2018年に配信開始された、Netflixオリジナル映画『アナイアレイションー全滅領域ー』の感想です。

この映画は何度見ても面白いです。見るたびに新しい気づきがあります。不可解な展開や謎のラストシーンについて自分なりに考察してみました。

『アナイアレイションー全滅領域ー』基本情報

 

 

原題:Annihilation
監督:アレックス・ガーランド
ジャンル:SF、アドベンチャー、ミステリー
上映時間:115分
製作国:アメリカ、イギリス
アメリカ公開日:2018年2月23日
Netflix配信開始日:2018年3月12日

 

あらすじ

 

 

 

生物学者のレナのもとへ行方不明だった夫ケインが突然帰って来た。レナは驚き、それまで何をしていたのか尋ねるが、ケインは突然気分が悪くなり、血を吐いて倒れてしまう。

レナは救急車で運ばれるケインに同行するが、病院へ向かう途中で突然現れた武装警官に取り囲まれる。ケインから引き離そうとする警官隊にレナは抵抗するが、鎮静剤を打たれて意識を失った。

気がついたレナは「エリアX」と呼ばれる場所にいた。

心理学者のヴェントレスが、ケインは危険な状態だと説明し、レナを建物の外に案内する。外には信じられない光景が広がっていた。

建物から正面に見える森一帯が七色に輝く巨大な光のベールに包まれていたのだ。

光の正体は判明しておらず、中に入った者はこれまで誰一人戻って来なかったと、ヴェントレスが説明する。

初めて戻ってきたのがケインだったのだ。

その夜、レナに3人の女性が声をかけてきた。彼女たちは調査のためシマーの中に入ると言う。

ヴェントレスも同行する調査隊は、シマーの源である灯台を目指し、情報を集めて戻ってくる計画だった。

レナはヴェントレスに会い、調査隊への参加を申し出る。

 

シマーの中には何があるのか?

なぜ誰も戻って来なかったのか?

 

ケインはどうやって戻ってきたのか…?

 

登場人物

 

◆レナ(ナタリー・ポートマン)

生物学者で元軍人。ヴェントレス率いる”エリアX”の調査隊に加わる。

 

◆ヴェントレス(ジェニファー・ジェイソン・リー)

心理学者。調査隊の隊長。家族も子供も友人もいない。

 

◆アニャ(ジーナ・ロドリゲス)

救急隊員。NGOに応募したが採用されず、調査隊に参加することに。

 

◆ジョシー・ラデック(テッサ・トンプソン)

物理学者。控えめな性格。長袖で手首の傷を隠している。

 

◆キャシー・シェパード(ツヴァ・ノヴォトニー)

地形学者。境界付近の磁場を調査している。娘を白血病で亡くしている。

 

◆ケイン(オスカー・アイザック)

レナの夫。陸軍軍曹。約一年間失踪していた。

 

◆ロマックス(ベネディクト・ウォン)

レナや隊員たちがエリアXで何を見たのか質問する。

 

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『アナイアレイション』感想

画像引用:Annihilation | Official Trailer (c)Netflix

 

 

『アナイアレイションー全滅領域ー』はとても美しい映画です。

ストーリーは難解。ですが、そこが魅力なんです。

 

ビジュアルが美しく、謎の物体シマーの煌めきに魅了されます。

 

3年前に国立公園にある灯台に隕石が落下し、そこからシマー(光)が広がりだしたのです。ヴェントレスは、数か月後には研究施設もシマーに包まれてしまうだろうと言います。

 

シャボン玉の表面のように七色に輝く、シマーの不思議な美しさには見惚れてしまいます…しかし調査で中に入った者は誰一人戻ってきていないと言うのです。

美しい光景の内部には、怖ろしい秘密が溢れているのではと疑ってしまいますね。

 

主演のナタリー・ポートマンが、美しくも勇ましいレナを演じています。

生物学者のレナは、陸軍軍人として7年の経歴も持っています。事前の特別な訓練が必要ないこともあり、6日後に出発する調査隊に参加することになります。

 

レナが、生きて戻れる確率の低いシマーの中に入る理由は、多臓器不全で死にかけている夫のケインを救う方法を見つけるためですが、他の調査隊員たちはなぜ危険な任務に参加するのか、序盤ではその理由が明かされません。

 

調査隊がシマーの中に入るとすぐに不可思議なことが起こります。

シマーの中では前日の記憶がなくなるのです。

 

そしてシマーに入ってから4日目に、調査隊は怖ろしい出来事に遭遇します。

 

画像引用:Annihilation | Official Trailer (c)Netflix

 

それは、レナたちがその先で知ることになる驚愕の事実の前触れでした。

 

SF映画が好きな人はもちろん、スリラー映画が好きな人にも楽しめますよ(^-^)

ナタリー・ポートマンが好きな人とアレックス・ガーランド監督作品が好きな人なら必見です!

 

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『アナイアレイションー全滅領域-』ネタバレ感想

※ネタバレあります。以下、映画の視聴後にご覧ください。

 

 

 

『アナイアレイション-全滅領域-』は、2018年3月に配信開始された時にすぐに視聴しました。そして、すぐにアナイアレイションの世界に魅了されました!

 

記事をリライトするにあたり改めて視聴しましたが、何度見ても素晴らしい作品です。

 

この映画の見どころのひとつは、シマーの中のビジュアル

 

シマー自体も神秘的で美しいし、シマーの中にも美しい花や自然が存在していて、一見天国のようです。

 

しかし、シマーの中には想像を絶する怖ろしい現象も起きています。

 

レナたちは、シマーの中の、ダークで残酷で壮絶な世界を見ることになるのです。

 

レナが参加した調査隊は「第12次調査隊」と呼ばれているので、1~11次までの調査隊は、ケイン以外誰も戻って来ていないということになります。

 

動物も送ったと言ってるので、調査隊の人数は定かではありません。例えば、ひとつの隊が5~6人編成だと仮定すると、55~70人ほどの人間が消えていることになります。

 

シマーの中の驚愕の事実(ネタバレ)

 

シマーの中には、七色に煌めく光が差し、そこで生まれた”新たな生命”を照らします。

森の中のシーンは、本当に美しい…

角に植物の生えた鹿が現れるシーンは絵画を見ているようです。

レナや他のメンバーも、シマーの中の美しい世界には驚嘆します。

 

一方で、シマーの中には目を疑うような不気味な現象が起きていました。

 

レナたちが、以前使われていたサザーン・リーチ本部(アマヤ要塞)に入った時、ヴェントレスがメモリーカードを発見します。

 

それはケインが参加した前調査隊が残したメモリーカードで、残酷で狂った世界が記録されていました。

 

一行はその後も、同じ建物内で想像の限界を超えるものを見つけます。

 

 

画像引用:Annihilation | Official Trailer (c)Netflix

 

これは一体なんなのか…人のようで、人でないもの。

 

この”現象”について何もわからないレナたちはただ立ち尽くし見つめるだけなのです。

 

喰った人間の声を発することができるクマのような生き物も登場しました。。あれはなかなか不気味でした。。

 

変化が受容できないのは人間だけか?(ネタバレ)

※ラストのネタバレが含まれます

 

シマーの中で何が起こったのか考えてみました。勝手な想像で、裏付けはありません(^-^;

 

まず、タイトルの「アナイアレイション(annihilation)」ですが、「全滅」という意味です。

 

クライマックスで、灯台の地下に入ったヴェントレス博士は「全滅よ!!」と叫び、肉体が消えてしまいました。

 

過去に出動した調査員たちは、ケインを除き全滅してしまいました。

 

謎を解くためのキーワードは「全滅」です。

 

過去の隊員たちもヴェントレスのように、シマーの中の現象に肉体も精神も侵食されて死んだのかもしれません。

 

では、シマーで覆われた場所は未知の何かに侵食されて「全滅」となるのでしょうか…。

 

画像引用:Annihilation | Official Trailer (c)Netflix

 

 

シマーが原因で何も生きられないのなら、植物があんなに美しく咲くことも、動物が生きることもできないはずです。

 

動物や植物が生き生きと息づいている以上、「全滅」とは言えませんよね。

 

シマーの中の植物や動物は、シマーが与える遺伝子への影響や変化を受け入れ、変態して生き伸びたと思うのです。

 

「シマーは全てを反射するプリズム。動物や植物のDNAを反射する」と、ラデックが語るシーンがあります。

 

反射したDNAは、シマーの中にいる全てのものに取り込まれるのでしょう。

そして変化する。

 

しかし、人間は突然の遺伝子の変化に対応できず、ついには精神に異常をきたし、自ら死を選ぶのではないでしょうか。

 

調査隊の参加者は、人生に失望し、危険な場所へ行くことを選んだ人たちばかりです。

 

「全てうまくいっている人はここには来ない」とシェパードがレナに話しています。

彼らは全滅領域に足を踏み入れる決意をした時点ですでに「死」を覚悟しているのです。

 

「生」より「死」に魅力を感じている者が、遺伝子の変化を克服し、受け入れてまでも生きようとは思わないでしょう。

 

「生」に執着しないもの、生き伸びるための力のないものは、シマーの中で「全滅」するしかないのです。

そして、それは「人間」なのです。

 

しかし、生に執着するばかりが生き延びる方法という訳でもないのです。

 

ラデックは、シマーの世界の変化を受け入れようと決意したように思えました。

 

実際にラデックがどうなったのかは、ハッキリと描かれていないのでわかりません。

もしかしたら森の中に消えた後、彼女が自らの命を絶ったとも考えられます。

 

しかし、彼女の体におきた変化を考慮すれば、ラデックは自然に変化を受け入れ、植物と融合して新たな生物となることを選んだのかもしれません。

 

現実の世界に失望していたラデックは、シマーの世界で美しい植物となることに安らぎを見出したのかもしれません。

 

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ラストシーン(ネタバレ)

※ここにはラストシーンのネタバレがあります

画像引用:Annihilation | Official Trailer (c)Netflix

 

あのラストシーンをどう捉えるか。

人によって意見は様々だと思います。

SFに詳しい人や生物学や遺伝子学に詳しい人なら、科学的な分析ができるんじゃないでしょうか。

 

私はSFは苦手で科学に疎いので、レナとケインという人物を中心に考えてみます。

 

ラスト、抱き合うケインとレナ。

ケインの瞳にシマーが輝き、レナの瞳にもシマーが浮かび上がる。。

 

ケインと抱き合うレナは、果たして”レナ”なのか。

 

ケインは明らかに”コピー”です。

本人も認めてるし、冒頭で、君に”見覚え”があった、と言ってますから。

 

では、レナは?

 

コピーはレナから渡された白リン弾を浴びて燃えます。

その火は灯台全てを燃やし尽くしました。

 

その後、シマーが消えたとロマックスが話してますが、シマーに包まれていた一帯全てが元通りになったとは考えにくいと思います。

 

では、レナはどうやって元の世界に戻ってきたのか?

 

ロマックスは、「さっき部隊が確認したところ…」と言ってるので、レナは自分で戻ってきたんだと思うんです。

 

レナがケインのように”コピー”された人間ではないにせよ、彼女はシマーを取り込み”変化したレナ”だと思います。

 

だからケインのように帰ることができた。

 

レナもまた、シマーから生まれたコピーのDNAを取り込んだんじゃないかと思うんですよね。

 

あの、レナとコピーの行動…二人同時に動いてみせる、あのシーン。

 

コピーがレナの真似をしているように見えますけど、レナもまた、あのコピーを真似(コピー)していたのではないかと思うんです。

 

二人はお互いを取り込み合ったのではないかと。

 

その後、”レナ”と”ケイン”がどうするのか…?

 

シマーが消えてなくなっても、彼らの中の”シマー”が周りに影響を与えるのか…?

 

たくさんの謎を残したまま終わる映画…『アナイアレイション』の世界に惹きこまれた私の頭の中にシマーがゆっくりと浸透していくようです。

 

怖ろしくもあるけれど、シマーの世界は魅力的です。。

 

この映画は、心地よさと不快感の両方を楽しむ映画だと思います。

 

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『アナイアレイション』原作

 

映画『アナイアレイション-全滅領域-』の原作は、ジェフ・ヴァンダミアのSF小説「全滅領域」。

 

続編は「監視機構」と「世界受容」の2冊で、”サザーン・リーチ3部作”と呼ばれています。

全滅領域 (サザーン・リーチ1)
ジェフ・ヴァンダミア
監視機構 (サザーン・リーチ2)
ジェフ・ヴァンダミア
世界受容 (ハヤカワ文庫NV)
ジェフ ヴァンダミア

 

映画の続編に興味はあるけど…小説は難しそうで手が出ません(^-^;

元々SFは苦手な方で。。

 

『アナイアレイション』続編は?

 

答えのない結末がある映画というのも味があっていいものですが、「一体あれは何だったのか?」という疑問は解消したいですよねー。

 

原作は3部作だし、ぜひとも映画の続きが見たいです。

(例え結末を見ても「結局わからなかった」となったとしても!)

 

実は、続編がネットフリックス配信になることについては、今のところあまり期待できそうもありません。

 

COLLIDERのインタビューを受け、作品がネットフリックス配信となったことについて聞かれたアレックス・ガーランド監督が、「劇場公開用に製作したので失望した」と語ったそうなんです。

 

実は、完成した映画を見た配給会社が、こんな難しい内容の映画はヒットしないだろうと判断し、結果Netflixが配信することになったんですが…

 

実際は、配信後に『アナイアレイション-全滅領域-』は批評家からも一般視聴者からも高評価され、「こんな映画だったら劇場で見たかった」と言われたのです。

 

監督が次作を劇場公開でと強く望むなら、その可能性はあるんじゃないでしょうか。

 

もしくは、Netflixが監督を交代しても続編を制作する…その可能性も無きにしも非ず。

 

できれば、アレックス・ガーランド監督で、続編を作ってください!

見たいです(>_<)

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