【アイ・アム・マザー】少女ひとりを誕生させ、育てたマザーの目的とは。ラスト考察も。

Netflixオリジナル

ネットフリックスのSF映画【アイアムマザー/I AM MOTHER】あらすじ、キャスト・監督紹介とネタバレ感想。ロボットが少女を先に育てた理由や少女に撃たせた理由を解説・考察。ラスト後の考察も。

 

カモコです(^▽^)o

人間がひとりもいない巨大な施設でドロイドに育てられた少女の運命は?

NetflixのSF映画『アイ・アム・マザー/I AM MOTHER』は視聴者に大好評のようです。

映画をじっくり見直したので、記事を書き直しました。

以下、感想、解説と考察です。

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「アイ・アム・マザー/I AM MOTHER」作品情報

 

 

ジャンル:SF、スリラー
原題:I AM MOTHER
監督:グラント・スピュートリ
時間:115分
製作国:オーストラリア
Netflix配信開始日:2019年6月7日

 

「アイ・アム・マザー」あらすじ

 

地上の人類は滅び去り、シェルターに保管されている胎芽のみが人類を再生する手段だ。

ある時、シェルター内のドロイドが、63,000の胎芽の中から1つを選んで人間を生みだした。

 

生まれたのは女の子。そのドロイドが”母”となり、大事に育てた。

 

月日が経ち、子供は少女へと成長した。

少女は”母”から、地上は汚染されていて危険、外に出てはいけない、と教えられている。

シェルターと”母”のみが少女の世界だった。

 

ところがある日、シェルターのドアの外に助けを求める女が現れる。

外の人間は全滅したと聞かされていた少女は他の人間を見て驚愕する。

少女はしばらく戸惑うが、”母”に内緒で女をシェルターの中に入れる。

 

その後、女と話した少女は、外の状況が”母”から聞かされたものと全く違うことを知り、さらにショックを受ける。

 

 

「アイアムマザー」感想・解説・考察(ネタバレあり)


以下の感想にはネタバレが含まれています。視聴後にご覧ください。

 

 

ビジュアルの美しいSF映画でした。ドロイドやシェルターのコンピュータなど、メタリックな質感の映像の中で、赤い服を着た美少女が柔らかく動く様が、近未来の童話のように思えました。

 

私の満足度は、10点中5点くらい。その5点のうち3点は映像の評価です。

少女役のクララ・ルアガードの演技が良かったと思います。

ストーリーは今ひとつでしたが、前半の、まだ幼い少女とドロイドの母が仲良く暮らすシーンでは、少女に対するドロイドの愛情が感じられるほど、丁寧に描かれていました。ここが一番好きなシーンでした。

 

この映画を見て、人間だろうが、機械だろうが、人は大切に、大切に育てられれば幸せを感じるのかもしれないと考えさせられました。ドロイドの母の手は人間のように柔らかくはありませんが、優しく体を包むしぐさには母性すら感じます。

 

さて、この映画、少々難解ですよね。

 

「ドロイドが少女ひとりだけを育てた理由は?!」

「あの女はどうなったの?!」

「なぜ”母”は少女に自分を撃たせたの?!」

「ラストシーンの意味は?!」

などなど、映画を見ているうちに色んな疑問が湧いてきます…

 

以下に映画を見て気づいたことを解説として、考えてみたことを考察として書き出してみます(^-^)

 

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ストーリーおさらい

 

まずはストーリーを整理します。

 

・巨大なシェルターの中に、人工的に生まれた少女がいる。他に人間はいない。少女は一体のドロイド「母(マザー)」に大切に育てられた。

・ドロイドは少女にハイレベルな教育を施す。特に倫理面での教育が徹底している。

・ドロイドは、人間は全滅し、外気は汚染されていると少女に教える。

・ある日、人間の女がシェルターにやってくる。少女は初めて自分以外の人間の存在を知る。女の話から外は汚染されていないと知る。

・ドロイドは負傷した女がシェルター内にいることを知り、助けようとするが、女はドロイドが信用できず、少女が女の手術をする。

・女の話を信用すべきか、”母”を信用すべきか、少女に迷いが生じる。

・”母”が少女に兄弟を生み出すことを許可し、少女は”弟”を誕生させることにする。

・女は少女を人質に取り、シェルターを脱出。少女を自分のコンテナに案内する。

・生まれた弟のことが気になる少女はシェルターに戻り、”母”と向き合う。”母”は少女に自分を撃たせ、少女は胎芽が保管されている部屋に入る。

 

SFって、人類滅亡、地球滅亡が好きですよね…そして大抵の映画ではロボットに支配されますね…人間がんばれ(^-^;

 

少女ひとりだけを生み出し育てた理由

 

以下、少女がマザーを撃つ前のセリフです。

マザー:

What happens next is up to you. You’re free to leave. Without your brother. But I made you into the woman that you are. So that we could do this together.

娘:

I can take care of them myself. That’s what you raised me to do, wasn’t it? Take care of my family. So let me.

 

日本語字幕と日本語吹き替えの両方を見ましたが、英文ほど込められた意味が完全に表現されていないと思います。以下は私なりの意訳です。

 

マザー:

次にどうなるかはあなた次第。ここを出て行ってもいいのよ。弟は連れていけないけどね。だけど、私はあなたを女の体の中に作り出したの。子育てが一緒にできるように。

娘:

私だけで子供たちの面倒がみれるわ。そうできるように育てたんでしょう?家族の面倒がみれるように。だから私にやらせて。

 

マザーがBut I made you into the woman」(あなた(という人格)を女の体の中に作り出した)と言っている通り、他の子供たちの”母”となるよう意図して「女」の胎芽を選んだのです。

 

映画の中盤、少女の前に2つの胎芽が育てられていた事実と、その子たちは成長することなく殺されたらしいという事が判明します。

 

少女の前の子供は二人とも「女」です。

それは、胎芽の番号を見ればわかります。

 

APX01~APX03まで胎芽が使われています。APX03が今生存している少女の番号です。テストの後にマザーが持っていた記録媒体(?)にAPX03と書かれているのでわかります。

 

一方、の胎芽のラベルは「APY…」です。

 

「X」と「Y」は性染色体ですね。Xが女で、Yが男

 

つまりマザー(母)は、女を先に育てて、将来他の子供たち”母”となるよう計画したのです。

 

では、なぜ前の2人は殺されてしまったのか

以下、私の考察です。

 

マザーは少女に倫理を教えていましたが、かなり難しい問題を出していました。

恐らくマザーは、愛と母性あふれる母を必要とせず、いざという時に倫理的な決断が下せる”母”を作ろうとしていたと思います。

 

前の2人はテストの結果マザーの基準を満たさなかった

2人はすぐに処分され、マザーはイチからやり直したのです。

 

そして、3回目にマザーの基準を満たす人間の育成に成功しました。それが今の少女です。

マザーの理想の人間に成長したのです。

 

マザーはテストに合格した少女「男」の胎芽からひとつ選ばせます。

「女」は成功したので、ようやく「男」を作り出す段階となったのです。

 

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なぜ自分を撃たせたのか?

 

次に、なぜマザーが少女に自分を撃たせたのか考察してみます。

 

マザーが撃たれる前、マザーの選択肢は3つです。

 

1)少女が出て行く。弟は残り、マザーが育てる。

2)少女が残る。マザーと共に弟を育てる。

3)マザーがいなくなる。少女が弟を育てる。

 

マザーの決断は(でした。

 

では、なぜ(3)を選んだのでしょうか。

 

それは、

・少女は”母”となる素質・資格がある。教育を受け、テストにも合格している。

・少女が出て行けば、「男」が次の「女」より先に成長することになる。それはマザーの計画外。

・理想は(2)だが、少女のマザーに対する信頼度は激減している。現状では何をやっても失敗しかねない。そうなると、将来的に少女は「処分」となるかもしれない。処分となれば、弟(男)が次の女より先に成長することになる。

…という理由からじゃないでしょうか。

 

私は、マザーが「女が母となるべき」と考えていると思います。

それは感情的な判断(男だって母親の代わりはできる、など)ではなく、人類の遺伝子や歴史に基づく機械の判断なのでしょう。

 

マザーは少女に撃たれ、死んで(壊れて)しまいましたが、一個体が死んだところで、代わりは他にいくらでもいるのです。

それなら、一体を少女に撃たせて、一旦落ち着かせ、少女に自信を取り戻させるのが得策ですよね。

それに、テストに合格した少女を手放すことは、正しい選択ではないと判断したのでしょう。

ドロイドに感情などありません。全て計算で動いていますから。

 

ラストのその後を考察


ラスト、少女は少し考えにふけった後、何かを決意したような顔をします。

「この子達の”母”になる」と決めたことが顔に出てますね。

 

少女は「家族」を育てるよう教育されているんですよね。

ということは、あのラストは「マザーの思惑通りになった」ということじゃないでしょうか。

 

しかし、少女だけで人間を育てることができるでしょうか

子育ての資料はコンピュータにあるでしょう。困った時はそれを参照できますね。女の手術もしっかりできていたので、子供が病気になっても対処できそうです。

マザーから受けた教育と、シェルター内の資料と物資で、少女はなんとかやっていけるんでしょう。

 

そしていつか、子育てをする上で大きな決断を迫られることもあるでしょう。もしかしたら、子供の死を選らばなければならない事態に直面するかもしれません。

 

その時に少女が失敗したら…?

次の”母”がやってくるんじゃないでしょうか。

きっとシェルター内は監視されてます…

 

やはり、全てはマザーの思惑通りかと。

 

あの女はどうなったのか?

 

あの”女”はドロイドの母に育てられたのでしょう。

これは、女とドロイドの最後の会話から推測できますね。ドロイドは、女の運命を握っていたのは自分たちだ、とほのめかしていますから。

あの後、コンテナの中で女は殺されてしまったと思います。もう用がなくなったのです。

 

ところで、”女”の役目ですが…

・少女に子育てを決意させるためにシェルターへ行かせた…?

それだけの為というのは、なんだか変ですよね。

・女の登場でどうするか、少女を試した…?

これはちょっと考えられるかも。他の人間が現れても、少女は自分の「家族(弟)」を優先して行動しました。マザー的に「合格」なんでしょう。

 

マザーは時間を気にしていないのでは?

 

マザーは人間を作り出すことを急いでないようです。

いつの日か、地球上に人間が増えればいい、計画通りに進めばいい、という感じじゃないでしょうか。

人間が「失敗」すれば「抹消して」またやり直し。

機械は年をとらないので、何年かかろうが、何十年かかろうが、問題じゃなんでしょう。

だから、人間を一度に作り出す必要がないんじゃないでしょうか。

 

外には他にも人間がいる。


広い地球に少女がいるシェルターひとつだけ…とは考えられません。

他にもシェルターがあって、人工的に子供が生まれ、ドロイドが育てているんでしょう。

世界各地で子供を作り出してはテストしてると思います。

 

そしていつの日か人間が結束し、機械に対し反乱軍を結成…いつかターミネーターみたいな展開に…なりそうですよね(^^;)

 

以上、私の個人的な感想と考察と解説でした。

ほとんど私の勝手な想像です。あしからず。

 

『アイ・アム・マザー』は、人によって色んな想像ができると思います。科学やSFに詳しい人なら、もっと別の見方ができるでしょう。

他の方の感想記事もご参考ください(^-^)

 

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キャスト

 

『アイ・アム・マザー/I AM MOTHER』に登場するは3人だけです。

 

マザー(ドロイド)…ローズ・バーン(声)

少女(娘)…クララ・ルガアード

女…ヒラリー・スワンク

 

少女(娘)役のクララ・ルガアードは、デンマークの女優です。

今年4月にアメリカ公開されたエル・ファニング主演の映画「Teen Spirit(ティーン・スピリット)」に出演しています。

 

ヒラリー・スワンクは、『ミリオンダラー・ベイビー』『P.S. アイラブユー』に主演しています。最近では、『ローガン・ラッキー』に出ていますね。

 

ヒラリー・スワンクの新作は、SFシリーズの「Away」のようです。ただ今制作中。

 

ドロイドの母の声を担当したローズ・バーンは、『ネイバーズ』や『ピーターラビット』に出演した女優です。最近はコメディ映画の出演が多いですね。

ピーターラビット2』への出演も決まっています。2020年公開予定です。

 

監督

 

「アイ・アム・マザー/I AM MOTHER」の監督はグラント・スピュートリ。この映画のエグゼクティブプロデューサーも務めています。

オーストラリアのテレビドラマ「Castaway」の監督の経験などある方ですが、長編映画の監督は今作が初めてのようです。

 

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「アイアムマザー」評価は?

 

「アイ・アム・マザー/I AM MOTHER」は、今年1月に開催されたサンダンス映画祭に出品され、以下の通り評価されました。

 

 

Rotten Tomatoes (2019年5月10日現在)

批評をざっと読むと、ビジュアルを褒めてる人が多いようです。ストーリーについては、ジェームズ・キャメロンにリドリー・スコットを足したような作品、とも書かれてます。

Netflix配信後のIMDbは「6.8」とまあまあの評価ですが、「6~8」のポイントを出している人が多いので、映画は成功と言えますね。

 

 

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