実話映画【ドント・ウォーリー】許しが人生を変える-ネタバレ感想

ヒューマンドラマ

ホアキン・フェニックス主演、実話映画【ドント・ウォーリー】アルコール依存症のうえに事故で体が麻痺してしまった青年ジョン。彼は許しを学び、人気漫画家として成功する。ジョナ・ヒル、ジャック・ブラック共演。あらすじ、登場人物、キャスト紹介も。

 

カモコです(^▽^)o

『ドント・ウォーリー』をDVDで鑑賞しました。

自動車事故に遭い首から下が麻痺してしまった青年が主人公です。

アルコール依存症でもある彼は、人を許すことを学び、人生を再スタートさせます。

POINT
 人生について考えさせられる映画
 人の繋がり、許しの大切さが学べる
苦難を乗り越え、成功したジョン・キャラハンの生き様に感動する

ホアキン・フェニックスとジョナ・ヒルの素晴らしい演技に魅了されます。必見の1本です。

作品情報

 

ジャンル:ドラマ、実話
原題:Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot
監督:ガス・ヴァン・サント
時間:113分
製作国:アメリカ
アメリカ公開日:2018年7月13日
日本公開日:2019年5月3日

 

 

あらすじ

 

青年ジョン・キャラハンは、毎日朝から浴びるように酒を飲んでいた。

重度のアルコール依存症で、ビールにスピリッツを追加するほどだ。

 

ある晩パーティーに参加したジョンは、そこでデクスターという男と出会い、意気投合する。ふたりで場所を変えながら飲めるだけ飲み続けた。

 

深夜になり、大量のアルコールを摂取したにもかかわらず、ふたりは車で帰宅しようとする。デクスターがハンドルを握り、ジョンは助手席に座った。

 

夜道をふらふらと運転するデクスター。ジョンは居眠りを始める。

 

ジョンが気がつくと、そこは病院だった。

デクスターは車が大破するほどの自損事故を起こしたのだ。

 

ジョンはかろうじて腕を動かすことができるが、首から下は麻痺してしまい、特殊なベッドに寝かされていた。

医者は一生麻痺が残るだろうと話す。

 

ジョンは車椅子が必要になった。

電動車椅子なら一人でも外へ行けるが、体が動かせない以上、自分でできることは少ない。

 

ジョンは飲酒が止められず、生活は荒み、介護士のティムにも当たり散らす毎日を送った。

 

ある日、ジョンはアルコール依存症を克服するための集まりである、アラノ・クラブ(AAミーティング)に参加する。

 

そこでリーダーを務めるドニーや同じようにアルコール依存症を患う人々と出会い、話をするうちに、ジョンは少しずつ変わり始める。

 

 

感想(ネタバレなし)

※この部分にはネタバレはありません

 

『ドント・ウォーリー』は、実在したアメリカの風刺漫画家、ジョン・キャラハンの物語です。

 

 

前半ではジョンの体が不自由になった原因や、荒れた生活から立ち直るまでが描かれ、中盤からジョンが漫画家として活動する姿が描かれます。

 

冒頭で、車椅子から放り出されたジョンを助け起こした少年たちが見た、ジョンのスケッチブックに描かれた”一コマ・マンガ”

「Don’t worry, boys. He won’t get far on foot.」

が、この映画のタイトルに使われています。

 

邦題は「ドント・ウォーリー」だけとなっていますが、原題は「心配ないよ」という意味ではありません。

 

犯人を追う保安官のリーダーらしき男が、空の車椅子を見て「ヤツは歩けないんだ。どうせ遠くにはいけないさ」と部下に話すという、ジョン自身が描いたマンガから付けられたタイトルです。(映画化されたジョン・キャラハンの自伝のタイトルが元です)

 

 

この一コマ・マンガに込められた自分自身への痛烈な皮肉が、ジョン・キャラハンという人そのものや彼の生き方を表していると思います。

原題はウィットに富んだ、粋なタイトルです。

 

そもそも、ジョンの体が不自由になったのは、アルコール依存症のせいでした。

片時も酒瓶から手が離せないほど酒に溺れていたジョンが、とんでもなく無茶なことをした結果、自分自身を後悔してもしきれない状況に追いやってしまったのです。

 

自宅へ戻ったジョンは、両腕は動かせても、首から下が動かせないため、ひとりで思うように生活できず、ますます荒れていきます。

 

そのジョンに手を差し伸べたのが、断酒会のメンバーです。

 

特に、リーダーのドニーとの関りがジョンを変えていきます。

ドニーはジョンが自分自身と真に向き合うように指導してくれるのです。

 

精神的に解放されていくジョンは、あるきっかけからアルコールを断つ決意をします。

そして、ペンを握り、風刺漫画を描き始めるのです。

 

映画は、漫画家として成功したジョンの講演のシーンから始まります。

重度のアルコール依存症で、人生を棒に振った自暴自棄な青年が、いかにして人々から尊敬される存在となったのか。

ジョン・キャラハンの物語は、ラストで爽やかな涙を流させてくれます。

 

主人公を演じるのは、名優ホアキン・フェニックス。

この映画では、アルコール依存症の主人公が抱える心の葛藤を、表情とわずかな体の動きで表現しています。

 

ジョンを支えるメンター的存在のドニーを演じるのは、コメディアンのジョナ・ヒル。

体重を落とし、これまでの出演作とはガラリと表情を変えています。

この映画を見れば、誰でもドニーのような親友が欲しいと思うでしょう。

 

ルーニー・マーラも、ジョンのガールフレンドとして登場。

重いシーンでも、彼女の爽やかな笑顔に救われます。

 

不遇の人生を送る青年が大成功するという安直な感動ストーリーではなく、登場人物それぞれの苦しみや葛藤に触れ、ジョンが人と誠実につながっていく様子が丁寧に描かれているところに感動を覚える映画です。

 

『ドント・ウォーリー』は、必見のヒューマンドラマです。

 

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登場人物

 

◆ジョン・キャラハン(ホアキン・フェニックス)

風刺漫画家。重度のアルコール依存症だった。

◆ドニー(ジョナ・ヒル)

断酒会アラノ・クラブのリーダー。裕福な家に生まれる。

◆デクスター(ジャック・ブラック)

酒に酔ったまま車を運転し、事故を起こす。

◆アンヌ(ルーニー・マーラ)

ジョンのガールフレンド。フライトアテンダント。

◆ティム(トニー・グリーンハンド)

ジョンの介護士。

◆レヴァ(ベス・ディットー)

断酒会のメンバーのひとり。

◆スザンヌ(キャリー・ブラウンスタイン)

ケースワーカー。ジョンに困らされる。

 

キャスト・監督

 

ホアキン・フェニックスは、今年7月に日本公開となる『ゴールデン・リバー』に出演しています。待ち望まれる新作は『Joker(原題)』。ホアキンがどんなジョーカーを演じるのか楽しみですね。

どの映画でも素晴らしい演技をみせてくれるホアキンですが、私は『グラディエーター』のコモドゥス役が一番だと思います(^-^)

 

ジョナ・ヒルの新作は、マシュー・マコノヒー主演のコメディ『The Beach Bum(原題)』ですが日本ではまだ公開されてませんね。ジョナが初監督した長編映画『Mid90s(原題)』もまだ日本公開されてません。

ジョナ・ヒル出演作では『21ジャンプストリート』『22ジャンプストリート』が好きです。

 

ジャック・ブラック出演の期待の新作は『ジュマンジ』続編です!撮影は終了したとのこと。公開日が待ち遠しいです。

ジャックの主演映画で一番好きなのは、やはり!『スクール・オブ・ロック』

何度見てもいい映画ですよね(^-^)

 

ガス・ヴァン・サント監督作品と言えば、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』。映画史に残る傑作です。

他のガス・ヴァン・サント作品では、ユマ・サーマン主演の『カウガール・ブルース』を公開時に見ましたが…どんな内容だったか忘れてしまいました(^-^;

親指がやたら大きいのはものすごく印象的でしたが…

 

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ネタバレあり感想

以下ネタバレを含めた感想です。

 

 

許しのパワー

 

いい映画を見ました。

『ドント・ウォーリー』は、今後の私の人生に影響を与えると思います。

 

特に後半、ジョンが自分の問題の根底に気づき、過去から現在までに迷惑をかけた人たちに会うシーンがいいですね。

 

「人を許すこと、自分を許すこと」はとても難しい。

特に「自分を許すこと」は難しい。。

 

ジョンは積極的に人に会い、小さな罪までも謝罪し、心を開いていきます。

 

最終的に自分の状況さえ許せるようになったジョンは、人々から尊敬される存在に変貌しました。

 

ドニー

 

「人を許して、自分も許しなさい」とジョンに教えたのはドニーです。

ドニーとの出会いが、ジョンの人生を良い方向へ導きました。

 

そのドニーを演じたジョナ・ヒルがとても良かったです(^-^)

 

ドニー役に挑戦するため、ジョナ・ヒルは激やせしましたが、とても『ウォー・ドッグス』と同じ人とは思えません(^-^;


『21ジャンプストリート』の時のような無知でおバカな若者のイメージが全て吹き飛び、心の奥底に大きな傷がありながらも、断酒会のメンバーを助けようとする落ち着きのある青年を見事に演じました!

 

ホアキンはいつも通り流石の演技ですが、この映画では、ジョナ・ヒルを称賛したいと思います。

 

.

自分も他人も許せず、過去に囚われて苦しむジョンを、ドニーはしっかりと導きます。

そんなドニー自身も、アルコール依存症に苦しみ、過去の出来事に傷ついています。

 

ジョンが「医者に何て言われた?」と聞いた時に、話をそらそうとする場面が印象的でした。

いつもはメンバーに「自分と向き合え」と導くドニーが、病気のことから話をそらそうとする…いつも涼しい顔をしているけれど、ドニー自身も辛い気持ちを抱えていることがよくわかるシーンでした。

 

過去の執着を手放す

 

ジョンがアルコール依存症になった原因は、生みの親に捨てられたこと。

 

断酒会で、「なぜ酔いつぶれたデクスターが運転する車に乗った?」と言われたジョンは、「自分が養子だったからだ」と言ってしまいます。

 

成長しても、母に見放されたことが頭から離れず、酒に溺れてしまったジョン。

 

体が麻痺して不自由な生活を送る羽目になったのは、全て”養子に出されたことが原因だと思っている”ことに気づきます。

 

 

母親のことを許し、過去の執着を手放すうちに、少しずつ心が解放されていくジョン。

 

ついには、デクスターに面会し、「僕のことで自分を責めないでくれ。僕の人生は悪くない」とまで言えるようになります。

 

許されたデクスターが涙を流すシーンもとても良かったです。

ジャック・ブラックは出番が少なかったけど、いい役を演じました。

 

風刺漫画

 

ポートランド・ヴァンガードのスタッフが、ジョンに「Willamette Weekから掲載依頼がきている」と話し、ジョンが「ゲイリー・ラーソンが描いてるとこ?」と確認するシーンがあります。

 

私は、その”ゲイリー・ラーソン”の大ファンで、彼の本2冊持ってますよ~

(ホントは全巻欲しかった!)

欧米で有名な「The Far Side」は傑作です!

大好きな↓クマの一コマ・マンガ!何度見ても爆笑(*^▽^*)

 

ゲイリー・ラーソンの漫画はソフトなものが多く、ジョンの漫画ほどシニカルではないんですが。

Dilbertも結構好きです(^-^)

 

劇中でジョンが見せる風刺漫画では、「ケツの中のスターバックス」、「盲目の男」、「KKKのシーツ」のネタが気に入りました(^-^)

スタバのヤツには爆笑!

 

タブーに触れるジョンの漫画を「不愉快だ」と感じる人たちが、映画の中にも登場しましたが、風刺が理解できないほど頭の固い人とは仲良くなれないなあ、と思います。

 

風刺はその対象となる人たちには不愉快かもしれませんが、ただただ馬鹿にしている訳ではありません。

普段、私たちが見てみぬフリをしている物事の核心をついているんです。

風刺はそれを笑い飛ばすことで、逆に問題を印象づけます。見てみぬフリができなくなる訳です。

 

ジョン・キャラハンの漫画を愛し、受け入れた人たちは、心に余裕のある人たちだと思います。

 

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原作

 

映画『ドント・ウォーリー』の原作は、ジョン・キャラハンの自伝「Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot: The Autobiography of a Dangerous Man」です。

 

Amazonで検索してたら「Get Down!!: Dog Cartoons by Callahan」を見つけました。これ、面白そう。

 

 

『ドント・ウォーリー』は、輸入盤のDVDで鑑賞しました。

輸入盤なので、日本語字幕はありません…上記、スクリーン上の日本語と大きく違っているところがあるかもしれません。ご了承ください。

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