【カリフォルニア】ブラッド・ピットが常軌を逸した連続殺人鬼を熱演

ホラー/スリラー

ブラッド・ピットが連続殺人鬼を演じる【カリフォルニア】「心を持たない男」が次々に人を殺していくバイオレンス映画。悪魔と知らず彼を車に乗せたカップルは地獄を見ることに…!あらすじ、登場人物、キャスト紹介と感想(ネタバレあり)&考察。

 

カモコです(^▽^)o

今頃になってやっとHuluをお試し視聴してみました。

無料期間中に3本の映画を見ましたが、その中の1本、ブラッド・ピットの『カリフォルニアをご紹介します。

 

 ブラッド・ピットの狂気をはらんだ演技が素晴らしい!
 バイオレンス映画の中でも飛びぬけて怖ろしいストーリーと映像
 狂人と共に行動する者の心理についても考えさせられる

主演は、ブラッド・ピットの他に、デイヴィッド・ドゥカヴニー、ジュリエット・ルイスです。

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『カリフォルニア』作品情報

 

ジャンル:スリラー
原題:Kalifornia
監督:ドミニク・セナ
時間:118分
製作国:アメリカ
アメリカ公開日:1993年9月3日
日本公開日:1994年6月1日

 

「カリフォルニア」あらすじ

ケンタッキーに住むジャーナリストのブライアンは、連続殺人事件をテーマにした本を出版するため、ガールフレンドのキャリーと異常な殺人事件が起こった現場で調査している。

出版社から前金をもらったが、その金は家賃と車に消えてしまった。それなのに本の原稿はなかなか進まない。

ある日、キャリーが「カリフォルニアに引っ越したい」とつぶやいたことで、ブライアンはカリフォルニア行きを決意する。

カリフォルニアまでのガソリン代を節約するため、ブライアンは同乗者を募る。道中に有名な殺人現場を訪ね、調査をすれば一石二鳥だ。

掲示板に「歴史的殺人現場ツアーの同乗者求む」と貼りだすと、すぐにアーリーという男が申し込んできた。

出発当日、アーリーとガールフレンドのアデールの身なりを見たキャリーは、彼らに旅行費用が払えるはずがないと反対するが、ブライアンは大して気にしていない。

車に乗り込んだアーリーは、愛想笑いを浮かべている。

ブライアンは知らないが、アーリーは保護観察中の身で、本来であればケンタッキーを出てはいけない。

その上、アーリーは家を出る前に大家を殺して埋めてきたのだー。

 

「カリフォルニア」登場人物

 

◆ブライアン(デイヴィッド・ドゥカヴニー)

◆キャリー(ミシェル・フォーブス)

◆アーリー(ブラッド・ピット)

◆アデール(ジュリエット・ルイス)

 

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感想(ネタバレなし)

 

映画の冒頭で、いきなりアーリーの異常性が映し出されます。

大雨の夜に、通りすがりの車に大きな石をぶつけて横転させるのです。

 

大破した車から血だらけの運転手が這い出てきますが、彼を見つめるアーリーの表情にゾッとします…アーリーは罪悪感を一切感じない男なのです。しかも、その運転手を殺そうとする理由は特にないようなんです。

 

そんな危険なアーリーを、主人公のブライアンはカリフォルニアまでの同乗者として選んでしまいます。恋人のキャリーは、アーリーを一目見た時から危険な男だと警戒しますが、ブライアンは人を見た目で判断してはいけないと気楽に構えます。

 

ブライアンは誠実な男ですが、少々優柔不断で、問題から目をそらそうとするタイプです。キャリーしっかりしていて人を簡単に信用しないタイプですが、ブライアンの前に出てまで主張しようとはしません。

 

キャリーの警戒心を全く気にかけないのが、アーリーの恋人アデール

アデールは無知で教養がなく、誰かに依存しなければ生きていけないタイプですが、優しい心を持ち、素直な性格です。猜疑心を持たないアデールは、アーリーが出発前に大家を殺したことに気付いていません。

 

気楽なブライアン、疑り深いキャリー、子供同然のアデールと、悪魔のようなアーリーの4人が、ケンタッキーからカリフォルニアまで車で移動します。

 

アーリーが本性を現すまでの間、ブライアンの人の良さにイライラし、警戒心の強いキャリーを応援したくなりました。キャリーが何度も警告しても取り合わないブライアン。アーリーを庇うようなことまで言うので呆れますが、それは自分と正反対の性格を持つアーリーにどこか惹かれたからじゃないかと思います。

 

アーリーは粗野な雰囲気をちらつかせながらも、出発後しばらくは大人しく同行。カリフォルニアに着くまでは害のない人間のフリをしようとします。アーリーは保護観察中であるにもかかわらず、州外へ出たのです。しかも大家を殺しています。ちょっとした問題を起こして警察沙汰になれば元も子もありません。

 

自分を押さえ、大人しくブライアンたちについていくアーリーですが、ガソリン代を払う番になった時に、彼は突然凶行に走ります。

アーリーの狂気が暴走する、最初のシーンに凍り付きます…あまりにも凄惨なあのバイオレンスシーンに気分が悪くなる人もいるのではないでしょうか。

 

この映画の一番の見どころは、なんと言ってもブラッド・ピット。

『カリフォルニア』は1993年に公開された作品ですが、その一年前に、ブラッドは『リバー・ランズ・スルー・イット』に出演しています。

『リバー・ランズ・スルー・イット』のブラッドは、眩しく輝く美青年で、世界中の女性を虜にしました。


その次に演じたのが、汚く、ずる賢く、悪魔のようなアーリー…。とても同じ人物だとは思えませんね…。

 

私はブラッドは、汚れ役の方が似合うと思ってます。『ファイトクラブ』のタイラーや『スナッチ』のミッキーのような役です。しかし、このアーリーは、ブラッドが演じたイカレた男の中でも飛びぬけてイカレています…アーリーは「100%の悪」です。絶対に関わってはいけない「凶悪」です。

 

身の毛がよだつバイオレンス映画はたくさんありますが、『カリフォルニア』は常軌を逸しています

この映画をこれから見る人は、アーリーという悪魔が放つ冷たい狂気を感じて背筋が寒くなるでしょう…。

人間の異常性や凶暴性をテーマにした映画が好きな人は必見です。

 

キャスト

 

ブラッド・ピット

ブラッド・ピットの新作は今話題の『Once Upon A Time In Hollywood』。レオと初共演ですね!タランティーノ監督の『イングロリアス・バスターズ』に出演しているので、タラさんとは2度目です。ブラッドの出演作で個人的なお気に入りは『スナッチ』と『セブンイヤーズ・イン・チベット』。

 

ジュリエット・ルイス

ジュリエット・ルイス…変わった女優さんというイメージがあります。一時ブラッド・ピットの彼女でしたよね。その頃はちょっとビックリしました(^^;)

5月に公開されたばかりのスリラー映画『MA』に出演しています。

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デイヴィッド・ドゥカヴニー

デイヴィッド・ドゥカヴニーと言えば、モルダー。『Xファイル』ですね。最近は映画よりテレビドラマで活躍しているようです。ドゥカヴニーの出演作はあまり見てないんですが、私の大好きな『ズーランダー』に出てます(^-^)…伝説の手のモデル役です…(笑)

 

監督:ドミニク・セナ

ドミニク・セナは、ニコラス・ケイジが大人気だった頃の映画『60セカンズ』を撮った監督です。『ワイルド・スピード』顔負けのカーアクションで、ラストまでハラハラドキドキさせてくれます。そういえば、ブラッドの元嫁アンジェリーナ・ジョリーがヒロインですね。

ドミニク・セナ監督作品でおすすめは、ジョン・トラボルタとヒュー・ジャックマンが共演した『ソード・フィッシュ』。

ヒロインはハル・ベリーです。天才ハッカーを演じるヒュー・ジャックマンに、麻薬取締局の裏金をハッキングで盗めとジョン・トラボルタ演じる悪役が迫ります。ストーリー展開は予測不能、どんでん返しもある面白い作品です。

 

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ネタバレあり感想

 

以下の感想にはネタバレが含まれています。観賞後にご覧ください。

 

『カリフォルニア』はずっと興味を持ちながら、見逃していた映画だったんです。ブラッド・ピットの演技がトラウマ級だと聞いてましたが、想像以上に狂気を帯びていました…アーリーを演じる彼はホントに狂ってるんじゃないかと思わせます。

 

私はサイコサスペンスが大好きですが、ほとんどの映画は満足度が50%以下です。ポスターやパッケージの煽り文句ばかりが怖ろしい映画や、サイコパス度が低い殺人犯が出るものが多いですね。凶悪犯がまぬけなことをして主人公に逆襲され、あっさり死んだりします。

 

その点、この『カリフォルニア』は満足度200%。今まで見ていなかったことを後悔しました。

 

Huluに登録して『カリフォルニア』が見れたのはラッキーでした。現時点では、Hulu以外のVODでは配信されてないようです。

 

アーリー

 

不快で汚らわしくて危険なアーリー。

デイヴィッド・ドゥカヴニーも、ミシェル・フォーブスも良い演技をしているんですが、アーリーを演じるブラッド・ピットの存在が強烈過ぎて霞んでしまいます。ブラッドの次に印象的なのがジュリエット・ルイスですが、彼女については後述します。

 

アーリーが殺人を犯していることは早々に判明します。冒頭の車の事件と大家の死体が発見されるシーンです。しかし実際に殺すシーンは映らないので、最初はそれほど恐怖を感じません

異常な男だな、と思いながら、ブライアンたちに大人しくついていくアーリーがいつか何かやらかすだろうと見ていると、いきなり狂気度が100%に跳ね上がります。

凄惨なバイオレンスが繰り広げられるガソリンスタンドのトイレのシーンです。ここで、彼が想像以上に危険な人物だとわかり、鳥肌が立ちます。

 

殺しの動機はガソリン代を払うため、なんですが…お金を奪うだけでは物足りないとばかりに、気の毒な被害者をハサミで突きまくり、トイレの中は血で真っ赤に染まります…。

 

そんな凄惨な殺人を犯したでも普通にふるまえるアーリーがまた怖い。殺した男から奪った金でガソリンスタンドのスタッフに気前よくチップをあげたりもします。

 

罪悪感も同情心も一切持ち合わせない男それなのに必要な時には物分かりのいい男のフリさえできるし、親切な言葉をかけることもできます。「アーリーは粗野だけどいいところもあるじゃないか」と思わせることができるんです。

そこにブライアンは騙されます。

 

アーリーが人の心を持たない悪魔だとブライアンが気づくのは、アーリーに車を降りて欲しいと言った後です。

アーリーに対する警戒心を強めたキャリーがブライアンをつついて、ガソリンスタンドに寄った時に別れを切り出させます。その時、たまたまキャリーがガソリンスタンドのオフィス内でアーリーの殺人事件のニュースを見てしまいます

そこに運悪くアーリーが入ってきて、キャリーは絶体絶命になります。

 

ただでさえ、車を降りろと言われて頭に来ていたアーリー。ブライアンとキャリーからバカにされた、裏切られたと感じている上に、自分の犯行を知られてしまい、本性が全開に。

 

ここからブライアンとキャリーは地獄を見ることになります…。

 

ブライアン

 

連続殺人鬼の記事がウケたために本を出版することになったライターのブライアン。

原稿執筆に行き詰った彼は、恋人キャリーが「田舎にいたくない。カリフォルニアにでも行きたい」とつぶやいたことから、カリフォルニアに引っ越してみよう、と思いつきます。

 

掲示板に「歴史的殺人現場ツアーの同乗者求む」というメモを貼ったのが運の尽き。なんと本物の殺人者が同乗することになります。

 

初めてアーリーを見た時に、ブライアンも彼は危険だと感じただろうと思います。連続殺人鬼のことを詳細に調べているブライアンが、いくら人がいいからといって犯罪者の匂いに気付かないはずがありません。しかし、連続殺人鬼の凶行をまとめた本を出版しようとする彼は、無意識にアーリーに惹かれてしまったのでしょう。

 

アーリーはブライアンが一番欲しているものを実体化した存在です

最初に「図書館でいくら調べても良い記事は書けない」というようなことを言っている通りです。殺人鬼の思考や心情が知りたいブライアンの前に現れた、最高の「参考資料」がアーリーです。

もちろん、ブライアンはアーリーが本物の殺人鬼だと知らずに同乗させ、行動を共にしたのですが、彼の潜在意識が「アーリーが必要だ」と感じ取ったのではないでしょうか。

 

アデール

 

アーリーの恋人アデール。

正確には「恋人」ではありません。アーリーに都合よく使われているだけの存在です。自分のために身の回りの世話をしたり、性欲の相手として選ばれているだけです。

アデールはアーリーに愛されていないことにうすうす気付いていますが、誰かに依存しなければ生きられないためにアーリーに尽くしています。暴力を振るわれても逃げ出すことができないアデール。DVを受ければ受ける程相手に尽くす女性そのものです。

 

依存的なアデールは、自立したキャリーと出会うことで、少しだけ自分の意見が口に出せるようになります。キャリーに促されて、アーリーの異常性を口にします。ブライアンが正反対のアーリー惹かれたように、アデールも正反対のキャリーに惹かれるのです。

 

登場した時は、無知なアデールにイライラさせられましたが、キャリーと話す時の彼女の純粋な気持ちが見えてくると彼女が好きになりました。

アデールも人が良く、良い相手さえ選べば幸せに暮らせるはずです。しかし彼女は、他人に依存する気持ちが強すぎてアーリーから離れることができません。離れた方がいいと心の底では感じながらも自らそれを無視します。アデールもブライアンと同じで、目の前の問題にフタをするタイプです。

 

ずっと男に弄ばれてきたアデール。せめてブライアンたちと一緒に助かって欲しいと願いましたが…アデールは悲しい運命を変えることはできませんでした。

 

アデールがはにかんだり笑ったりするシーンは最高に可愛いです。誰もが庇いたくなる女の子アデールを演じるジュリエット・ルイスから目が離せなくなります。

アーリーの件で困ったことが起きると、子供がむくれたような表情を見せるところも上手いです。映画を見ている私たちをやきもきさせますね。

この暗く、陰惨な映画の中で、屈託のない笑顔を見せる女性を演じたジュリエット・ルイスの演技力に脱帽でした。

 

アーリーが強烈過ぎるので、ブラッドの演技にばかり注目が集まりそうですが、ジュリエット・ルイスの存在なしには、この映画を完璧にすることはできなかったと思います。

 

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まとめ

 

『カリフォルニア』は、もっと早く見ておくべき映画でした。これはバイオレンス映画の傑作だと納得しました。

かっこいいブラッド・ピットを見たい人にはショックでしょうね…最高に汚いブラッドが出てきますから(^^;)

穴の空いた靴下のシーンは「うえ~…」と吐き気がしそうな程ですよ…忌み嫌われる男に見事に変身したブラッドに拍手!

 

凄惨なバイオレンスシーンがある『カリフォルニア』を見て素晴らしいと思う自分にも、アーリーのような狂気が潜んでいるんだろうと思います…

それでも私たちは、モラルや良心によって怒りの衝動を止めることができます。

しかし、アーリーには良心どころか「心」そのものがない…。そうでなければ、連続殺人など犯せるはずがないですね。

 

近年は凶悪事件が頻発していますが、凶悪犯の犯行を見たような気分にさせる映画でした。

 

怖ろしい映画を見ました。

 

画像引用:「Kalifornia」© MGM

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