韓国映画【サバハ 사바하】偽りの正義に悪鬼が潜むーイ・ジョンジェ主演のスリラー

韓国映画

Netflix配信の韓国映画【サバハ】寧越で産まれた双子のひとりは世界を滅ぼす悪鬼なのか…宗教問題の専門家パクが、新興宗教に隠された謎と陰謀を暴いていく。あらすじ、登場人物、キャスト、監督紹介とネタバレ感想&解説。

 

カモコです(^▽^)o

5月30日新着の、ネットフリックス映画『サバハ』をご紹介します。

『サバハ』は韓国のスリラー映画です。

 

 双子として産まれた”何か”は得体が知れず不気味
 主人公が新興宗教に隠された目的を暴いていく、スリリングなストーリー
 クライマックスでどんでん返しあり

主演は、イ・ジョンジェパク・ジョンミンです。

「サバハ」作品情報

 

ジャンル:スリラー、サスペンス
原題:사바하, Svaha: The Sixth Finge
監督:チャン・ジェヒョン
時間:122分
製作国:韓国
韓国公開日:2019年2月20日
Netflix配信開始日:2019年5月30日

 

「サバハ」あらすじ

 

 

「その日、私と共に悪鬼が生まれた」

1999年。江原道、寧越で双子の女の子が生まれた。

10分早く生まれた姉の方は、すぐに息絶えると思われたが、2014年の今も生き続けている。

妹のグムファは、生まれる前に姉に足を喰われ、その傷跡が残っている以外は普通だった。グムファは両親を亡くし、祖父母と暮らしている。

 

極東宗教問題研究所のパク所長は、宗教詐欺の問題に取り組んでいる。

今は「鹿野苑」を調べているところだ。

スタッフのヨセフが信者のフリをして潜り込み、パクに情報を提供しているが、何も怪しいところは無いと言う。

しかしパクは鹿野苑の裏に何かあると感じ、僧侶で友人のヘアンに相談する。

鹿野苑が不認可の経典を使用していれば問題だと、ヘアンにアドバイスされたパクは、ヨセフに経典を探せと指示する。

 

その頃、寧越のトンネル付近で自動車事故が起こった。

トラックがぶつかった陸橋のコンクリートの壁が崩れ、中から中学生くらいの子供の手が出てきた…。

 

 

「サバハ」登場人物

 

パク・ウンジェ(イ・ジョンジェ)

◆ヘアン(チン・ソンギュ)

◆シム(Jung-min Hwang)

◆ヨセフ(イ・デヴィッド)

◆チョン・ナハン(パク・ジョンミン)

キム・チョルジン(チ・スンヒョン)

◆イ・グムファ(イ・ジェイン)

ネチュンテンパ(田中泯)

◆刑事(チョン・ジニョン)

◆介護士(ユ・ジテ)

 

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「サバハ」感想(ネタバレなし)

 

終始不気味で不穏な雰囲気が漂う映画です。

バケモノのような”何か”がチラチラと登場するので、ホラー映画みたいですが、スーパーナチュラルのジャンルに当てはまると思います。

 

映画は、ある夫婦に双子が生まれるシーンから始まり、少女の声がその異常な出産を語ります。双子は女の子ですが、姉として生まれた方は、母親のお腹にいる時になんと妹の足を食べていました。

片足が血にまみれて生まれた妹グムファは、中学生になった今も、足に酷い傷が残っています。

 

中学生に成長したグムファは、祖父母と世間から隠れるようにして暮らしています。それは双子の”姉”のせいなのです。

”姉”は産まれた時点ですぐに死ぬだろうと思われていましたが、死なずに生き延びました。しかし、その姿は異様で、まるでバケモノ。家族が出生届を出さなかった為に世間的には存在しておらず、教育を受けなかったのでまともに話すこともできません。

 

”姉”は納屋の中の奥の部屋に隔離されていて、家族も滅多に近寄らないようです。”姉”の姿をハッキリ映さないので、見てはならないほど怖ろしい姿ではないかと想像させられます。

 

しかも、映画の初めに、グムファの近所の牧場の牛が全滅したり、それをグムファたちのせいだと確信した新興宗教がヘビに襲われたりもします。グムファの祖母が狂ったように神に謝罪するシーンもあり、グムファの”姉”が人々にとって邪悪な存在であり、人間離れした力を持っているのだろうとも想像させます。

 

その後、極東宗教問題研究所のパク所長が出てきて、彼とスタッフが新興宗教のウソを暴いていることがわかります。パクは宗教詐欺の問題を記事にして稼いでいますが、金にならない講演会ばかりして、オフィスは資金に困っているようです。

 

スタッフのシムさんにつつかれたパクは、スタッフを潜入捜査させている新興宗教「鹿野苑」に力を入れることにします。「鹿野苑」には何の問題もなさそうですが、パクは胡散臭いと感じ、まずは不認可の経典が使われていないか調べます。

 

 

その後、「鹿野苑」には経典が4冊しかないことがわかります。この「4冊」というのが後に「鹿野苑」の秘密に繋がります。

 

パクが鹿野苑を調べている間に、寧越で自動車事故が起こり、車が衝突した壁から中学生の遺体が発見されます

そして警察が捜査を進めると、キム・チョルジンという男が容疑者として浮かぶのです。

 

キム・チョルジンの住所が鹿野苑だと判明し、警察は鹿野苑に乗り込みますが、そんな男は知らないと言われ、何の証拠も見つかりません。

 

一方、パクはスタッフのヨセフと友人の僧侶ヘアンと共に、「鹿野苑」の実態を追及します。彼らが調査を進めていくと、「鹿野苑」が本当は何を崇めているのかが明白になっていきます。

 

この辺りから謎が深まり、グッとストーリーに引き込まれます。

 

中学生殺人事件の容疑者キム・チョルジンの過去を調べるうちに、パクは「チベット仏教」にたどり着き、チョルジンが間違いなく「鹿野苑」と関係しているとわかります。

 

パクが「鹿野苑」の実態を探るシーンが一番の見どころです。次々に新事実が判明し、それが繋がっていきます。宗教の説明シーンが多く、少々複雑なので、よく見ていないと途中でわからなくなるのでご注意ください。

 

グムファの”姉”はあまり登場しませんが、彼女はとても重要な存在です。クライマックスで変化があるので、お楽しみに。

 

宗教をテーマにした作品が好きなので、この映画を興味深く視聴しましたが、仏教や密教に詳しくないので、途中で少々混乱しました。

登場人物がナレーションのように語る「鹿野苑」の経典の内容が、ストーリーのカギです。そして、時々出てくる抽象的なセリフが重要なヒントだったと、クライマックスでわかります。

 

よくあるアジアのホラー映画で、たいして面白くないだろうなどと思っていたら、なかなか良くできたスリラー映画でした。2時間があっという間です(^-^)

 

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キャスト・監督

 

イ・ジョンジェ

韓国映画にはいい映画が多いのですが、あんまり見ないので、パク所長役のイ・ジョンジェさんを知らないんです。申し訳ない。。

こちら↓の記事に、イ・ジョンジェさんの謙虚なお人柄について書いてありました。

「娑婆訶(サバハ)」イ・ジョンジェ“自分とは異なる演技…パク・ジョンミンの表現方法が気に入った”

映画『ハウスメイド』に出演されてますね。


パク・ジョンミン

ナハンを演じたパク・ジョンミンは、イ・ビョンホンと『それだけが、僕の世界』で共演してます。ピアノの天才を演じ、名曲を実演したそうです。

 

イ・ジェイン

グムファ役のイ・ジェインは、『サバハ』が映画出演2本目の新人女優です。かわいい女優さんですね。

 

監督:チャン・ジェヒョン

『サバハ』はチャン・ジェヒョン監督の長編映画2本目です。1本目は『プリースト 悪魔を葬る者』。

カン・ドンウォン×キム・ユンソク 禁断の領域に真正面から挑む!韓国観客動員数500万人を突破した異色エンターテイメント! 引用:Amazonプライムビデオ

プリースト 悪魔を葬る者』は、そのタイトルの通り、こちらも宗教がテーマですね。面白そうです(^-^)

 

ネタバレあり感想

※以下の感想にはネタバレが含まれています。視聴後にご覧ください。

 

『サバハ』は見応えのある、興味深い映画でした!

 

最初は2時間以上ある…と、少々腰が引けましたが、中盤からぐいぐい引き込まれていきました。

 

ネトフリ配信のスリラー映画の中でもおすすめの1本です(^-^)

 

クライマックスでグムファの”姉”が変化した時に、「ああ、あのセリフ、あのシーンはこういうことだったのか…!」と判明。パクやナハンのセリフの中にヒントが隠されていたことがわかりました!

 

この映画、ぼーっと見てると訳がわからないまま終わります(^^;)

 

キム・チョルジンが持国様と呼ばれたり、彼の前に広目天のナハンが出てきた時は、「何だか訳がわからん」と思ったのですが、パクが説明する密教の四天王の存在や、チョルジンが入っていた少年刑務所の事実が語られると、だんだんわかってきました。

 

東方教の教祖キム・ジェソクの名前が出てからが一気に面白くなっていきます(^-^)

 

簡単に解説「四天王」とは?

 

映画の中の「四天王」を簡単に説明すると(できるかな…)、

 

・鹿野苑は密教の四天王を崇めている

丹陽…増長天→死亡

方善…多聞天→死亡

太白…持国天→キム・チョルジン(後に死亡)

堤川…広目天→チョン・ナハン

・四天王の出現は鹿野苑の経典で予言されていて、彼らは悪である「ヘビ」と戦う者たちである

経典は、東方教の教祖キム・ジェソクが作った

・キム・ジェソクは揚州少年刑務所を支援し、四天王となる4人の少年(犯罪者)を養子にした

キム・ジェソクは「灯火」であり、それは「弥勒菩薩」を意味する。「灯火」はこの世の救世主である。「灯火」を滅ぼさんとする「ヘビ」から守るために「四天王」が存在する

・「四天王」は元々はインドの悪鬼だが、仏教に帰依し、悪鬼を捕まえる悪神となった。そして最後に仏となった。

 

…ということです。

 

もっと簡単に言えば、グムファや”姉”を狙うナハンは、四天王となるようキム・ジェソクに鍛えられた養子で、キム・ジェソク=弥勒菩薩を守るために「ヘビ狩り(魔軍狩り)」をしている、ということです。

 

最初に発見されたコンクリートの壁から出た遺体も、魔軍の一人だったため殺されたのでした。

 

「四天王」と呼ばれているといっても、特別にスーパーパワーがある訳ではないみたいですね。地道に「ヘビ」を探しては、殺していたということです。割と普通の人たちです(^^;)

 

持国天であるキム・チョルジンが自殺するシーンは、とても切なかったです。

 

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「ヘビ」とは?

 

ヘビ」と言われる存在ですが、実はキム・ジェソクにも誰が「ヘビ」なのかわかっておらず、「ヘビ」となるであろう「1999年生まれ」の者を片っ端から殺すしかなかったのでした。

 

経典の最後に書かれていた数字の羅列は、「1999年生まれ」の人物の住民登録番号を表していました。「ヘビ」は1999年に生まれる、ということだけしかわからなかったので、翌年に経典が完成したんですね。

 

つまり1999年の12月31日の住民登録を確認後に完了した、ということです(^^;)予言ではないのです。

役所で調べたんでしょうか…地道な作業、お疲れ様でした…

 

しかし、グムファの”姉”は、生まれた時から異常で、すぐに死ぬだろうと思われたため、住民登録がされてませんでした。

 

そして、彼女こそが、鹿野苑が敵とする「ヘビ」だったのです。

 

こういう展開は良くありますが、ここからまた面白くなります。

 

”姉”の変化と真相

 

ナハンたち四天王は、キム・ジェソクを弥勒菩薩様と信じ、言われるがままに悪の根源を絶つために子供たちを大量に殺しました。世界の平和を守ろうと暗躍したのです。

彼らは、「1999年生まれ」の者は「魔軍」であるとも教えられていました。

 

ところが…”姉”は「ヘビ」ではなかったんです!

 

ナハンが”姉”と対峙した時、なんと「ヘビ」が「弥勒菩薩」に変わります!

 

そして、キム・ジェソクとしてベッドで寝ている老人は影武者であり彼の介護をしている男こそがキム・ジェソク本人だとパクが暴きます!

キム・ジェソクは年を取らない、人間を超えた存在になっていたのです。

パクが見つけた写真から判断するに、キム・ジェソクはかなり前から影武者を据え、陰から操っていたようです。

 

キム・ジェソクが四天王を育成した理由は、チベットの高僧ネチュンテンパの「神託を伝えた後に師の目が変わるのを見た」というセリフからわかります。

師に神託を伝えた。かつて灯火が輝いていた場所に天敵が生まれるだろう。そして灯火を消す。天敵が血を流した時、師は死ぬだろう」

 

つまるところ、自分が殺されると予言されたキム・ジェソクは、ナハンたちを洗脳し、自分を殺すかもしれない存在を全て抹殺するように仕向けていたのです。

 

グムファの”姉”は、キム・ジェソクの「敵」でしたが、人類の敵ではなかったのです。それどころか、彼女こそ悪の化身となったキム・ジェソクを滅ぼす者だったのです。

 

バケモノのような”姉”がなぜ急に変わったのか?!

 

”姉”は、生まれた時は確かに「悪鬼」だったのです。

両親を死に至らしめ、自分に近寄る者に災いをもたらすバケモノでした。

 

その「悪鬼」がなぜ「善」となったのかは、パクが説明した四天王の誕生と一致します。

 

「インドの悪鬼は後に仏教に帰依した。悪鬼を捕まえる悪神となった。最後には仏となった」

 

”姉”にも、キム・ジェソクにも、両手に指が6本ずつあります。

 

二人ともネチュンテンパの言う「弥勒菩薩」です。悪と戦う善の化身です。

しかし、キム・ジェソクは善から悪に堕ちてしまったのです。

 

ラスト間際で、ネチュンテンパがキム・ジェソクに「彼女があなたを殺す」と告げていたことが明かされます。キム・ジェソクは、その言葉を聞いた後に経典を書き始めたとのことなので、あの4冊の経典は、ただ自分を守るためだけに書かれたものだったことがわかります。

 

生への執着と支配力への欲がキム・ジェソクを悪の道に堕とし、青年たちを操って自分の邪魔になる者を殺させました。しかし、天敵の方がさらに強力で、結局ジェソクはお告げの通り殺されてしまいました。

 

簡単にまとめてしまうと、オカルト映画にありがちなストーリーなんですが、一見バラバラなシーンや人物が次々に繋がっていき、暗号のような言葉の意味がわかっていく展開はとても楽しめました。

 

ナハンが背負った宿命も丁寧に描かれていました。運命に翻弄された青年ナハンを演じたパク・ジョンミンの演技が素晴らしかったです。

 

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ここがもう少しこうだったら…

 

鹿野苑自体(ミョンヒと信者たち)と、一番最初のシーン(大量の牛の死と新興宗教の祈祷師)が、物語にたいして関係なかったのが少々残念でした。

 

あと、”姉”の存在がラストでそれほど影響しなかったのが勿体なかったと思います。

ナハンをバックアップはしてましたが…あまりパワーを感じませんでした。

あの展開なら、最後に姉さんがスーパーパワーを使ってキム・ジェソクと戦いそうなものですが…それじゃ、やり過ぎでしょうか(^^;)

おどろおどろしく登場し、忌み嫌われた姉さんに、もうちょっと活躍の場をあげて欲しかったです。

 

ところで、冒頭から登場したグムファは、主要人物じゃなかったんですね。グムファも姉の戦いに関わるのかと思いましたが…。

 

重たい雰囲気の中のホッと一息

 

全体的に重い映画でしたが、ホッと一息つけるシーンが少しありました。

 

一番楽しかったのは、やっぱり、シムさんでしょう!

ググってみたら?」というシーンは笑いました(≧▽≦)

今の時代、グーグル先生に聞くのが一番ですねぇ。

アベンジャーズもサノスの倒し方をグーグルに聞いてみたら良かったかもね…(^^;)

それから、シムさんがヘアンにそっとお菓子を差し出すシーンは可愛かった…もっとシムさん見たかったです(^-^)

 

それから、パクが警察のお姉さんに頼んで資料をもらったシーンで、

ありがとう~シスター」って言ってますよね?!

日本語字幕で「ありがとう」じゃなくて、本人が日本語で「ありがとう」って言ってます!

 

たったこれだけなのに、なんだか親近感が湧きました!

ストーリーに日本軍が絡んでいたり、ネチュンテンパを日本人の田中泯さんが演じていたりと、日本とも関係する映画でした。

 

密教の話やら、四天王の絵やらが出た時に、「孔雀王」とか「聖伝(リグ・ヴェーダ)」が頭に浮かんだ私は、そんな年代です…(笑)

 

画像引用:SVAHA : THE SIXTH FINGER © Netflix

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