ホラー映画【The Hive/インバージョン転移】感想(ネタバレなし&あり)真っ黒な体液を吐き続ける感染者。謎のウィルスはどこからきたのか。感染したアダムとケイティは助かるのか?!最後にアダムが気づいた怖ろしい事実とは?!
カモコです(^▽^)o
スーパーヒーローとホラーを融合させた『ブライトバーン(原題)』がまもなく全米公開されます。
今回は、『ブライトバーン』の監督、デヴィッド・ヤロヴェスキーの2015年のホラー映画『The Hive/インバージョン転移』の感想です。
視覚を刺激する禍々しいビジュアル
主人公の現在と過去、そして他人の記憶が入り乱れる展開なので、注意して見なければなりません。
作品情報
ジャンル:ホラー
原題:The Hive
監督:デヴィッド・ヤロベスキー
時間:93分
製作国:アメリカ
アメリカ公開日:2015年9月14日
日本公開日:劇場未公開
残念ながら、予告動画がありませんでした…
あらすじ
閉鎖された小屋の中で目覚めた男。
体には気味の悪いできものができ、真っ黒な液体を吐き出す。
男は、自分が誰なのか、何が起こったのかわからない。
小屋の中を見回すと、壁にチョークで「REMEMBER(思い出せ)」と書かれていた。
他に「誰も中に入れるな」「モンスター」という文字もある。
さいふを見つけた男は、自分の名がアダム・ゴールドスタインであることを知る。
封鎖されていたドアを開けると、頭をラップでぐるぐる巻きにされた女の遺体があった。
アダムは何が起こったか、必死で思い出そうとする。
登場人物
◆アダム(ガブリエル・バッソ)
◆ケイティ(キャサリン・プレスコット)
◆クラーク(ジェイコブ・ザッカー)
◆ジェス(ガブリエル・ウォルシュ)
◆ベイカー博士(ショーン・ガン)
◆ユーリ・エゴロフ(エリヤ・バスキン)
感想(ネタバレなし)
『ブライトバーン/Brightburn』を楽しみにしているので、ヤロベスキー監督の他の作品も見てみようと思い、『インバージョン転移』をHuluで視聴しました。
只今Huluお試し視聴中です(^-^)

ラブロマンス・ホラー?
Amazonプライムビデオでは『The Hive』という原題の方が使われているようです。
『ブライトバーン』が「スーパーヒーローXホラー」なら、『インバージョン転移』は「ラブロマンスXホラー」といったところでしょうか。
ベースがラブロマンスで、ストーリー展開はよくあるゾンビもの、それに主人公が過去の記憶を辿るという謎解きの要素を取り入れた感じです。
アダムは、子供たちのサマーキャンプに指導員として参加したのですが、キャンプ場の近くに飛行機が墜落したことがきっかけとなり、友人たちと共に怖ろしいウィルスに感染してしまいます。
みんな体液が真っ黒になって、体の外も内も黒い液体でドロドロになってしまいます。
しかも感染者は、黒い液体を激しく吐きまくるので、床も壁も車の中も、とにかくどこもかしこも墨汁をぶちまけたみたいに黒く汚れてしまうんです(-_-;)
そんな汚い場所で主人公が絶望を感じながらも、真実の愛に目覚め、愛のために行動するというのは、面白い発想だな、と思いました。
映画は感染したアダムが全ての記憶を失っているところから始まります。
アダムは壁の文字や貼られた女性のイラストを見ながら、自分が何者なのか、何が起こったのか思い出そうとします。
この展開は、クリストファー・ノーランの『メメント』みたいな感じです。
アダムが記憶を思い起こそうとする度に、過去の場面が断片的に映し出されます。
しかも、アダムは他人の記憶まで見てしまいます。
他の人のフラッシュバックも同時に展開するので、しっかり見ていないと「えっ、あれは何だった?!」とわからなくなってしまいます(^^;)
全てがラストシーンに繋がるようになっているので、冒頭の背景やセリフを覚えておくようにしてください。
そうしないと私のように何度も前に戻って見なきゃならなくなりますよ(^^;)
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ヤロベスキー監督のいるところにジェームズ・ガンあり(笑)
(インスタのほとんどに写ってる(^^; )
ネタバレあり感想
以下ネタバレあります。視聴後にご覧ください。
『インバージョン転移』、映画のポスターから想像したストーリーとは全然違いました(^^;)

もっとグログロかと思ったんですけど…そうでもなかったです
とにかく黒い体液を吐きまくるので、グロいというより汚い感じ(^^;)
冒頭で頭をぐるぐる巻きにされたジェスが出てきた時は、いい感じだと思ったんですけど、あっさり外されてしまいました(^^;)
あのぐるぐる巻きのまま襲ってきたら怖かったのに。
ネタバレなしのところに書きましたが、この映画は「愛」をテーマにしているようです。
ホラーにエロじゃなくて、「愛」を取り入れるのは面白いと思うんですが、ちょっと「愛」が多すぎたかなぁ。
アダムがいつもの場所で女性を口説くシーンや、そこにケイティを連れて行くシーンはもっと短くても良かったのでは…。
それから、ジェスがアダムと浮気した過去を、ジェスの体を借りて”我々”がクラークにバラし、クラークが嫉妬に狂うというのも、ちょっと拍子抜けました。
「アダムのはお前より大きい」とか言われてヤキモチ焼くなんて…気持ちに余裕ありすぎる(^^;)
浮気は本当だったけど、あの状況ならそんなことどうでもいいのでは?(笑)
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ストーリーが良くわからなかったので、何度も前に戻って場面の確認をしなければならなかったんですけど、結局、誰にもどうすることもできないってことですよね?
ラストシーンのアダムのセリフで、世界はとっくに滅亡してしまっているのに、アダムもケイティもウィルスの作用のせいで全て忘れてしまっていることを示唆しています。
元の人間に戻ることに成功したアダムもケイティも、実は絶望的な状況にいるわけですね。
メメント的な謎解きスタイルは面白かったです。
アダムが過去を少しずつ思い出していくのと同時に、ウィルスで繋がった他の感染者の記憶まで頭の中に流れ込んでくるというのは不気味で良かった。
だけど、結局世界は滅亡しちゃったんですね(-_-;)
その記憶を利用して、主人公が問題解決したりするのかと思ったら、そうじゃなかった。
天才科学者と記憶で繋がれても、誰もどうすることもできなかったウィルスですからね。
それじゃあ、強力すぎて勝てませんよね(^^;)
どうやらアダムとケイティは、仮死状態から蘇生され、元の人間に戻っては、また感染しているようです。
そうだとしたら、他の人たちはどうしてるんでしょうねぇ。
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↑映画を作ってる側の方が、見てる側より何倍も面白そう(^-^)
基本的に、ホラー映画は全てのつじつまを合わせる必要はない、穴があっていいと思ってるんですが、この映画は穴が多すぎたかなー
ショーンが演じていた天才的なベイカー博士(ウィルスを作り出した人の一人)が、うっかりミスで自分が感染してしまうという展開に(^^;)
世界を滅ぼしたのはベイカー博士ですよね~
そんな危険なウィルスの研究は、隔離施設でやってくれ(^^;)
いろいろと納得いかない…というか、物足りないところが多かったです。
個人的に評価するなら、
くらい。
感染する前のキャンプのシーン、特にケイティとの出会いとその後のシーンはもっと短くして良かったんじゃないかなと思いました。
逆に、ウィルスで繋がった他の人たちのシーンはもっと見たかったです。
特に不気味な実験のシーン。
もっともっと狂気的でも良かったかも。
そして、ショーン演じるベイカー博士にはもっと活躍して欲しかったですね。
まとめ
『インバージョン転移』は、全体的にはイマイチでしたが、発想が面白いと思うところはありました。
思ったほどグロくなくてちょっとガッカリしましたけれど…
B級ホラーが好きな人なら、楽しめると思います(^-^)
『ブライトバーン』は予告動画を見る限りでは、グロくはなさそうですけど、痛そうです。
雰囲気は『インバージョン転移』より不気味です。
主人公を演じるジャクソン・A・ダンくんの表情もいいし、エリザベス・バンクスが好きなので、期待してます(^-^)
