【ハウス・ジャック・ビルト】煮えたぎる血の川にて終焉す。Bye, Jack.

ホラー/スリラー

あまりにも残酷、あまりにも狂気的。しかし、ジャックは本当に大量殺人者なのか?彼は本当に”家”を建てたのか?ラース・フォン・トリアー監督の『ハウス・ジャック・ビルト』鑑賞後の感想&空想&虚言。※ネタバレを含みます。

 

カモコです(^▽^)o

このブログで「The House that Jack Built」を紹介したのは2018年の5月でした。

予告動画を見た時に「これは私の映画だ~」と狂喜乱舞したんですよね。

あれから1年。ようやく本編を見ることができました(^o^)/

以下、「ハウス・ジャック・ビルト」の感想です。ほとんど空想です。

※ラストまでのネタバレが含まれています。

「ハウス・ジャック・ビルト」作品情報

 

 

原題:The House That Jack Built
監督:ラース・フォン・トリアー
ジャンル:スリラー、サスペンス
上映時間:155分
製作国:デンマーク、フランス、ドイツ、スウェーデン
デンマーク公開日:2018年11月29日
日本公開日:2019年6月14日

 

「ハウス・ジャック・ビルト」ついに鑑賞!

 

「ハウス・ジャック・ビルト」が第71回カンヌ国際映画祭でプレミア上映された日に、あらすじやキャストの紹介記事を書きました。それ以降、いつこの映画が見れるかと心待ちにしていたんです。

今年になってようやく日本での上映が決まりましたが…いつものごとく地元の映画館での上映はなし(私の地元にはシネコンすら無いのです…)。

 

どうしても見たい「ハウス・ジャック・ビルト」。見たい(>_<)!

なのでDVDを購入して鑑賞しました。

 

 

大きなスクリーンで見たいのはヤマヤマですが、小さなスクリーンでも見れるだけまだマシです。そこはガマン。

 

映画ファンの中には「映画は劇場で見るべき」と強く発言する人がいますが、田舎ではムリです。私たちはいつもレンタル待ち。日本公開から半年~1年後に、家のテレビでレンタルDVD/ブルーレイを見ることになるんですよ(T_T)

他県の大きなシネコンまで行くと、1回4~5千円かかってしまう~だったらDVD輸入した方が安い。

 

輸入盤DVDには日本語字幕はついてません。なので、皆さんが見た日本語字幕とは違う表現をしているかもしれません。あしからず。

 

以下、「ハウス・ジャック・ビルト」本編のネタバレを含んでいますラストにも触れています

 

映画をまだ見ていないのならネタバレは読まない方がいいですよ。衝撃度が半減してしまいます…

 

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賛否両論の「ハウス・ジャック・ビルト」…納得。

映画を見始めて20分くらい経った時に、「これは…カンヌで上映中に退出者続出だったってのがわかるわ…」と納得。

 

殺人は容赦なく実行され、

被害者への態度は残酷極まりない。

遺体の取り扱いに至っては、吐き気をもよおす程に狂っている。

 

しかし。多数の退出者が出たにもかかわらず、この映画は終映後にスタンディングオベーションを受けています。

 

私もその場にいたなら、一緒にスタンディングオベーションしましたね。

怖いスリラー映画と言うより、「悪」を滑稽に演出した観劇を見てるようでした。

 

「ハウス・ジャック・ビルト」は怖ろしく魅力的

ただ凄惨で残酷なだけじゃなく、コミカルな動きで笑わせたり、深く考えさせたりする作品です。一度憑りつかれたら脳の中にヴァージが生えてきます。

 

子供の時に軽度のOCD(強迫性障害)だった私は、血痕が残っているんじゃないかとジャックが何度も何度も殺害現場に戻るのを見て「その気持ち、わかるわ~(・∀・)」と共感までしてしまいました。。

実際は、このジャックより別のジャック、「恋愛小説家」のメルビン(ジャック・ニコルソン)みたいなことをしてたんですが(^-^;

 

この内容の映画に笑えるシーンがあるなんて、見てない人には理解できないかもしれませんね。

 

可笑しなシーンは、例えば…ジャックがアパートに遺体を担ぎ込むところ。

Sometimes the best way to hide is to not hide at all.

ジャックが遺体を肩に担いでウロウロしても、誰にも見つからない…

そんなワケないだろう!と思いながら、あまりの滑稽さにクスクス( *´艸`)

 

エンディングに、レイ・チャールズの「Hit the Road Jack」が流れた時は、膝叩いて笑っちゃいました!最高にセンスいい!!

 

Hit the road Jack, and don’t you come back♪
No more no more no more no more♪

さよならジャック~~~♪

 

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ジャックに騙されるな!

「ハウス・ジャック・ビルト」の感想を書くにあたり、私が思ったこと、感じたことをどう文字にしたらいいか、しばらく迷いました。

「ハウス・ジャック・ビルト」はその辺のスリラー/ホラー映画とは格が違う…

 

考えた末、私が感じたことの一部と空想したことを書くことにしました。

以下、解釈というほど高尚なものではなく、ただの空想で、戯言です(^-^;

全く的外れに感じる人がいるかもしれませんが…これは個人のブログ記事なので、ヘンだと思えば無視してください。

 

 

ジャックは遺体を組んで家の形にした。

 

ついに「理想の家」を完成させたのだ。ヴァージも喜んでいる。

 

Your house is a fine little house, Jack.

 

しかし、実際にはジャックは「遺体の家」など建ていない。

 

冷凍倉庫の中で首を吊っていたのだ。

 

12年間に60人以上殺したというのは真っ赤なウソ。冷凍室にあるのは10~15体程度だ。

 

ジャックは頭の中に存在するヴァージに、自分がどれほど偉大かつ繊細な殺人者であるか語っていた。

 

いかにも「第一の事件(1st Incident)」が殺人のきっかけのように語っているが、実は違う。

 

ジャックが「第二の事件(2nd Incident)」と話した、あの気の毒な女性の事件が最初の殺人である。

初めて殺人行為に及ぼうとするジャックはしどろもどろじゃないか…。

 

そして「第一の事件(1st Incident)」で殺された女性は、本当はあのような口をきいてはいない。彼女は車が故障したことを説明し、町まで連れて行って欲しいと丁寧にお願いしたのだ。

しかし、ジャックの頭の中では「殺されても当然の無礼な女」に置き換えられていた。女性が愛想よく話しかける度に、ジャックの頭の中では「あんた、もしかして連続殺人鬼?」と嘲笑するのだ。

 

 

ジャックは当然「この材料(material)は自ら殺されにやってきた」と思い、叩きのめした

 

「第三の事件(3rd Incident)」では、ジャックは最初から母親を脅していた。逃げようとすれば子供を殺すぞ、と脅していた。

二人の子供は何も知らず、兄の方はジャックに興味深々だった。

ちょうどピクニックに出かけようとしていたところを、気味の悪い男に脅されて、母親はどうすることもできなかったのだ。ジャックの頭の中では、母も狩りに行くことを楽しんでいた。

 

「第四の事件(4th Incident)」?

…あれだけ叫んで誰一人通報しないワケがないだろう?

 

ジャックが”地獄”に行く前に、ジャックの目には60体以上の遺体が映っていた。実際には存在しない大量の遺体が。

”グランピー”は確かに笑ってくれていたが、ジャックがフルメタルジャケットで撃とうとした男たちは存在しなかった。

あの人数の男を、生きたまま数時間で集めた?そんなバカな、ジャック。

 

もちろんあの「開かずの間」など存在しない。

全てはジャックの想像なのだ。

 

ジャックは倉庫の中央にぼんやりと立ったまま、頭の中ではヴァージに見守られながら「家」を組み立てる。

 

そしてついに完成した。

 

ようやく完成させることができた。

 

ジャックは天井にロープを掛ける。

ロープのわっかに首を通して、踏み台を蹴った。

 

体が重みで落ちる数秒の間に、ジャックはヴァージと共に地獄を旅した。

 

ジャックの両手が地獄の壁を滑り、真っ赤な川に転落した時、それがジャックの最後だった。

 

首がガクンと折れ、ジャックの両手はだらりと垂れた。

 

倉庫の隅で、グランピーが「バイバイ」と手を振っていた。

 

画像引用:The House That Jack Built © 2018 – Zentropa

 

以上。私の空想終わり。

映画は「ジャックの視点」で描かれていますよね。。ジャックの視点が事実だとは思えないんですよね。私は半分くらいジャックの妄想が混ざっていると思うんです。

 

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気に入ったシーン

上記の空想はもう脇に置いといて。。

 

「ハウス・ジャック・ビルト」には好きなシーンが多々ありました。多すぎて全部は書けません(^^;)

 

一番好きなセリフは、これ。

I often say that the material does the work.

この言葉は深いですねー。芸術家の場合はね。モノづくりは、時に手元の材料からインスピレーション得ますよね。

 

一番印象に残ったのは、”グランピー”

あのジャックに”笑わせられた男の子”です。日本語字幕ではどう訳されていたのかな?

Grumpy was grumpy no more.

グランピーの口に無理やりワイヤーを詰め込んで、笑顔を作るジャック。作業は上手くいき、グランピーは大きな口を開けて笑います。

…けど、唇が広げられてるだけで、口の真ん中で歯がギッチリ閉じてる…!

この表情、まじまじと見ると気味悪すぎ!笑っているのに、笑っていない…あの顔!

 

私はDVDで見てるんで、気になるシーンで静止できるのはお得です(*^^)v

 

ライリー・キーオ演じる女性の胸を財布にするというアイデアも良かった。

あれを作っているジャックの姿を想像するだけで不気味…

連続殺人鬼は”トロフィー”を持ち帰るものですが、それを堂々と一目に晒すとは、やりますねぇ。

 

あの「ラスト15分」は、あまり評価されてないように感じますが、私はなぜかあのラストが気に入ってます。

 

ヴァージはダンテの神曲に登場する、地獄への案内人とのこと。

 

であれば、彼がジャックを連れて行こうとしたのは、神曲の「第7圏:暴力者の地獄」ですよね…?神曲に詳しくないので、ネットで調べて知ったことですが。

でも、彼らが最後にいた、あの橋が壊れた場所は第7圏ではないようです。ヴァージのセリフを参照すると。

 

あそこへジャックを連れていったのは、あの「滝」を見せたかったからでしょうか。神曲に書かれている地獄には「血の川が滝となって流れ落ちている」らしいです。

 

ということは、ジャックが最後に見たあの滝は、

大量の血が煮えたぎってマグマのように…怖ろしや、地獄(-_-;)

 

ジャックが「挑戦したい(I’ll take my chance.)」と言って壁を這い始めた時には「おいおい」と思いました。なんでそうする?!絶対落ちるだろう?!

そしたら、やっぱり落ちちゃって。あーあ、ジャック…。

 

だけど、悪者がバカみたいにつるっと滑って「わああ…」と落ちていく様子は、胸がスッキリしますよね。

トリアー監督作品にしては、気持ちのいいラストじゃないですか。

 

しかも、そのすぐ後に「Hit the Road Jack」が軽快に流れるというサービス付き

清々しい終わり方でしたよねぇ。

 

私がカンヌにいたら、「Hit the Road Jack」が流れ始めたとたんにイスから立ち上がって拍手ですよ(^-^)

あれほど気味の悪い映画を、ラストで「いや~面白かったなあ!」という気持ちにさせるとは。

トリアーはやはり天才。

 

プレミア上映で途中退席した人たちも、最後まで見たら感想が違ったかもしれませんね。

 

さすがに気持ち悪く感じたのは、2番目に殺された女性が息を吹き返して、苦しそうに息をするところ。あれはキツイですね。。リアルすぎ。

しかもカモミールティーにドーナツって…もう残酷の極み。狂ってます。

「早く楽にしてあげて」という気持ちになり、ジャックが息の根を止めた時にほっとして、複雑な気持ちでした。

 

 

最大に辛い思いをしたのは、冷凍室のシーン

私、寒いのダメなんですよね。。

あの、ワイヤーで首を固定された男性陣が震えてるの見るのがキツかったです(>_<)

 

まだまだ思ったこと、感じたことがありましたが、とりあえずこの辺で。

後日追加するかもしれません(^-^;

 

「ハウス・ジャック・ビルト」キャスト

 

マット・ディロン

 

マット・ディロンは、私のイチ押し俳優。

アクション、サスペンス、、ヒューマンドラマ、コメディ…どんなジャンルの作品に出てもマットの演技は素晴らしい!『ハウス・ジャク・ビルト』の1本前の出演作が『ジーサンズ はじめての強盗』なんですからね(^-^;

マットが最高に笑わせてくれるのは、やはりこれ、『メリーに首ったけ』!


ワイルドシングス』や『クラッシュ』もいいですね。私は『死の接吻』の彼が好きなんですがVODでは見れないようです。。

…今気づいたんですが、『メリーに首ったけ』でマットが演じたパットは、建築家で連続殺人犯、ですよね…(;゚Д゚)まさかの伏線?!?!(笑)

 

ユマ・サーマン

長身でカッコいいユマ!大好き!

代表作は『パルプフィクション』に『キル・ビル』ですねー。

でも、実は彼女、アベンジャーなんですよ(笑)


『アベンジャーズ』というよりは『アンブレラ・アカデミー』みたいな内容でしたけど。

 

ブルーノ・ガンツ

 

名優ブルーノ・ガンツは、『ヒトラー~最後の12日間』でヒトラー役を熱演。『手紙は覚えている』でも存在感ありました。今年2月に他界されました。

ライリー・キーオ

 

ライリー・キーオはエルヴィス・プレスリーのお孫さんです。『ローガン・ラッキー』や『マッドマックス/怒りのデスロード』に出演してます。私はNetflixオリジナルの『ホールド・ザ・ダーク』の彼女が好きです。

初期の出演作『グッド・ドクター 禁断のカルテ』ではオーランド・ブルームと共演。

 

シオバン・ファロン

 

シオバン・ファロンは、トリアー監督の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『ドッグヴィル』にも出演しています。

元々はコメディエンヌで、コメディ映画の出演が多いですね。『フォレスト・ガンプ』ではスクールバスの運転手役でした。私の大好きな『2番目のキス』にも出演してるようです~

 

ソフィー・グローベール

 

ソフィー・グローベールは、デンマークで大人気のテレビドラマ『THE KILLING/キリング』で主人公のサラ・ランドを演じています。


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