全米を震撼させた残忍な連続殺人鬼、テッド・バンディ。彼に関わった人々とテッド本人のインタビューから、テッドの心の闇が解き明かされていく。ネットフリックス配信のドキュメンタリー・シリーズ『殺人鬼との対談:テッド・バンディの場合』の紹介。
カモコです(^▽^)o
1月24日にNetflixがドキュメンタリーシリーズ『殺人鬼との対談:テッド・バンディの場合』を配信開始しました。
テッド・バンディがどのような少年期、青年期を過ごしたか、当時の街の風景と共に解説されます。映画でもドラマでも小説でもない、本物の連続殺人犯の姿が映し出されます。
ミステリー、サスペンス、スリラーが好きな人必見のドキュメンタリー・シリーズです。
『殺人鬼との対談:テッド・バンディの場合』作品情報
原題:Conversations with a Killer: The Ted Bundy Tapes
ジャンル:ドキュメンタリー
製作国:アメリカ
Netflix配信開始日:2019年1月24日
話数:4話
「殺人鬼との対談」内容と感想
Conversations with a Killer: The Ted Bundy Tapes | Official Trailer © Netflix
このドキュメンタリー・シリーズは、
1話:甘いマスクの悪魔
2話:普通の人
3話:カメレオンのように
4話:地獄の業火で焼き尽くせ
で構成されています。
解説するのは、当時テッド・バンディにインタビューした、スティーヴン・ミショー記者。
テッド・バンディは、1989年に死刑となりましたが、彼が認めた30件の殺人以上に犯罪を犯していると言われています。
犯行はワシントン州、オレゴン州、アイダホ州、ユタ州、コロラド州で行われました。ドキュメンタリーでは、生々しい殺人現場の血痕や、発掘された白骨死体の写真が次々に映し出されます。
殴打、絞殺、レイプ、屍姦、死体切断…若い女性たちを恐怖のどん底へ突き落とした、ゾッとする強姦殺人事件。
そんな異常な犯行に及んだテッド・バンディを知る当時の人たちは、「良い友人だと思っていた」と話すのです…
Conversations with a Killer: The Ted Bundy Tapes | Official Trailer © Netflix
まだ1話しか見ていませんが、それだけでも強いショックを受けました…
テッド・バンディが犯行を始めた場所がシアトルだったからです。
シアトルが最初の犯行だった
このブログに時々書いていますが、私にとってシアトルは、アメリカの中でも一番身近に感じる街なんです。これまでに3度訪れ、うち2回は長期滞在しました。シアトル郊外に友人がいて、タコマに叔母が住んでいます。ワシントン州は私にとって特別な場所です。
ドキュメンタリーの中で、当時のシアトルの様子が映し出されますが、名物のスペース・ニードルや”タコマ富士”と呼ばれるマウント・レイニアーは当時も同じ姿です。
ワシントン大学とその周辺に行ったことがあり、ワシントン大を卒業した知り合いが多いので、なんとなく身近に感じています。そのワシントン大学の学生が最初の犠牲者なのです。。
思い出の場所で、あのテッド・バンディが犯行に及んだとは…かなりショッキング。
全米を震撼させたシリアル・キラー
テッド・バンディが犯行を始めた1970年代のアメリカは、過去10年で130%も凶悪犯罪が増加したそうです。
他にも、チャールズ・マンソン、サムの息子、丘の上の絞殺魔、そして、ジョン・ゲイシーなどの凶悪犯罪者たちが想像を絶する事件を次々に起こしました。
彼らは犯罪史上稀に見る凶悪犯罪者ですが、「世間を一番震撼させたのはテッド」だと、ミショー記者が語ります。
ミショー記者がテッド・バンディにインタビューを行うことになったのは、フロリダ州立刑務所に収監されていたテッドが、自分の無実を証明するためにジャーナリストと話したいと言いだしたことがきっかけでした。
ミショー記者は、「テッドは彼の視点から見た真実が語りたかったのだ」と言っています。
テッドは怖ろしく自己中心的ですね。。彼には罪の意識などないのでしょう。そもそも、そんな意識があれば、怖ろしい強姦殺人などしないでしょう。心の隅に少しでも”悪い”という気持ちがあれば、犯行は30人にも及びませんよね。
Conversations with a Killer: The Ted Bundy Tapes | Official Trailer © Netflix
若く、ハンサムで、雄弁、知的で好人物のテッド・バンディ。学生の頃は、将来政治家や弁護士として活躍したいと希望を抱いていました。
映像に残るテッド・バンディは爽やかに微笑んでみせます。私たちは彼がシリアルキラーだと知っているのでその微笑みにゾッとしますが、当時の人たちは騙されたのです。
テッド・バンディは、バーモント州出身で、1951年(子供の頃)にワシントン州のタコマに移ります。家はとても貧しかったそうです。
テッドを子どもの頃から知るサンディ・ホルトが出演し、彼の様子を語ります。両親は良い人で社交的だったそうです。しかし、テッドには社交性がなく、不器用でした。
そんな彼が仕掛けたいたずらの話が出るのですが、幼い頃のテッドの心の闇を感じます…話を聞いていると、人を傷つけてほくそ笑むテッドの姿が見えるようでした。
ダイアンへの復讐心が原因なのか?
一番最初の犠牲者は、当時ワシントン大学の学生だったリンダ・ヒーリー。行方不明者としてシアトル警察が捜索を始めました。その後間もなく、リンダが誘拐された場所の近くで、ジョージアン・ホーキンスが行方不明となります。
ただの家出だと片付けられなかったのは、リンダのベッドのマットレスに血がべっとりとついていたからでした。
2人の行方不明事件に、シアトル警察は手こずります。リンダとジョージアンがいた場所は、人が多く住む地域なのに、誰ひとり怪しい人物や不審な状況を目にしていないのです。
一方、テッドは、ワシントン大学に進学し、心理学の学位を取得。そこで、美しく品の良い女性、ダイアン・エドワーズに出会います。
この、ダイアン・エドワーズと、テッドの最初のガールフレンドとして有名なステファニー・ブルックスはどうやら同一人物のようです。
ダイアンは上流階級に生まれ育ちましたが、テッドは低所得者の家庭で生まれ育っています。最初は順調に交際していた二人でしたが、だんだん上手くいかなくなり、ダイアンはテッドに連絡しなくなります。
「どこかにダイアンに復讐したい気持ちがあった」とテッドがミショー記者に話しています。ダイアンとの関係が途絶えた当時は、虚無状態で何も覚えていない、と言うのです。
テッドとの直接インタビューを行ったミショー記者。
Conversations with a Killer: The Ted Bundy Tapes | Official Trailer © Netflix
そのダイアンとの破局が原因なのでしょうか。
1974年、毎月のように女性が行方不明になります。全て未解決(当時)で、シアトルの人々は怯えて暮らしました。シアトル警察は全力を上げますが、何の手掛かりもつかめず「何もわからない」というしかありませんでした。
自分を振って、去っていったダイアンへの復讐心が、テッドに女性への復讐心を抱かせたのか。。上流階級に憧れていたのに、ダイアンに拒絶されたことでプライドが大きく傷ついたのか。心の傷が元々持っていた邪悪な性癖を呼び覚ましたのか…
ダイアンとの別れは、少なからずともテッドの心の闇の扉を開いてしまったように思います。
テッド・バンディ自身の肉声で語られる、”彼の視点からの真相”が、このドキュメンタリーに収められているようです。
テッドの心の闇を垣間見ることができるかもしれません。
テッド・バンディ事件が映画化!
今、ユタ州でサンダンス映画祭が開催されていますが、そこでテッド・バンディを主人公にした映画の新作がお披露目されます!
タイトルは「Extremely Wicked, Shockingly Evil, and Vile」と、原題はちょっと長いです…(^-^;
テッド・バンディを演じるのは、ザック・エフロン!
テッドに入れ込んでしまうシングルマザー役は、リリー・コリンズです。
「シックス・センス」のハーレイ・ジョエル・オスメントも出演する話題作です。日本公開が楽しみですね。
実在の殺人犯を題材にした映画
実在の殺人事件や実際の連続殺人犯を題材にしたスリラー映画。おすすめは以下の3本です。
フローズン・グラウンド
アラスカ州で起きた猟奇殺人事件をベースにしたスリラー映画。ニコラス・ケイジ、ジョン・キューザック主演。
チャイルド44 森に消えた子供たち
トム・ハーディー主演のサスペンス。ウクライナの猟奇殺人鬼アンドレイ・チカチーロの事件がベースです。
モンスター
シャーリーズ・セロンが体重を増やし、ノーメイクで挑んだスリラー映画。
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※ドラマシリーズに関しては、どんな内容なのか興味のある人にご紹介するため、基本的に1話を見た感想を書いています。


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